ID:6837
街角に咲いた芸術
世紀末フランスの華麗なポスター
会場
川崎市市民ミュージアム
Kawasaki City Museum
会期
2004年4月3日(土) ~ 2004年5月30日(日)
展覧会概要
街角に咲いた芸術 マチカドニサイタゲイジュツ 世紀末フランスの華麗なポスター
川崎市市民ミュージアムはポスターや写真、漫画の収集や展示に力を入れてきましたが、このたびの展示会では、当館が所蔵する19世紀のポスターのなかから、当時のポスター制作の中心地であったフランスの名品ポスター100点余りによって展示を構成、当時の社会や生活の様相をご紹介するとともに、当時の人々が大画面のカラー・イメージを恐らく初めて日常的に目にし、また所有することを可能にしたポスターという存在そのものに光をあて、その魅力を探ります。
市民革命と産業革命を経たヨーロッパの国々では、工業化の進展によって多様な製品が次々に作られ、流通面でもデパートが誕生、人々の購買欲を刺激するようになりました。また余暇の誕生と鉄道網などの交通機関の整備によって、旅行やピクニックといったレジャーが発達、演劇やオペラ公演等も盛んに催されました。さらに、印刷技術の進歩によってコストが下がり、新聞、雑誌、書籍などの出版も活発になりました。
このような社会では、新商品や催し物の情報を速やかに多くの人に伝えるとともに、欲望を掻き立てて消費行動へと誘うことがきわめて重要になります。この時代に本格化した資本主義経済のもとでは、次々に新しい商品を提供し、消費者の側に購入してもらわなければ資本が回転していかなくなってしまうからです。このような時代の要請のなかで、情報伝達手段としてばかりでなく、欲望を喚起する仕掛けとして脚光を浴び、大流行したメディアがポスターでした。
華やかな色彩に彩られた大判のポスターは、多色刷りリトグラフという印刷技術の発達と、ジュール・シェレという天才的な作り手の登場によってもたらされたと言えますが、時代の要請を受け、1880年以降に大量に作られるようになった。そしてすぐにその美的価値が美術愛好家に称賛されるようになり、ポスターが貼られた光景は「街角の美術館」とも呼ばれ、ポスターは版画同様にコレクションの対象として追い求められるようになりました。このポスター愛好の気運の中、巨匠シュレに続いてミュシャやグラッセといったすぐれたポスターの作り手が登場、またロートレックやボナールといった画家たちも積極的にポスター制作を手がけ、1890年代には「黄金時代」と称されるブームが生まれました。
世紀末のパリの人々に愛され、その目を楽しませたポスター。その魅力をこの展示会でお伝えしたいと思いま・・・
- 主催者
- 川崎市市民ミュージアム
読売新聞東京本社
美術館連絡協議会 - 休催日
- 月曜日(5/3は開館)、4/30、5/6
- 観覧料
- 一般700円
学生400円
65歳以上・中学生以下無料 - 展覧会ホームページ
- http://www.kawasaki-museum.jp/
- 展覧会問合わせ先
- 044-754-4500
会場情報
川崎市市民ミュージアム カワサキシシミンミュージアム
Kawasaki City Museum
- 会場住所
-
〒211-0052
川崎市中原区等々力1-2 - ホームページ
- https://www.kawasaki-museum.jp/
登録日:1999年3月31日