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没後40年

瀬戸内の四季 森谷南人子(もりたになんじんし)の世界

会場

笠岡市立竹喬美術館

Chikkyo Art Museum, Kasaoka

会期

2021 8.7SAT 》 10.17SUN

展覧会概要

没後40年 瀬戸内の四季 森谷南人子(もりたになんじんし)の世界 セトウチノシキ モリタニナンジンシノセカイ

今年、没後40年を迎える森谷南人子(もりたになんじんし)(1889-1981)は、笠岡出身の美術家として、小野竹喬とともに近代美術史上に燦然たる輝きを残しました。活動の領域は、日本画、油彩画、創作版画、商業デザインの多岐にわたり、華々しい才気を展開したといえます。当館でも、昭和62(1987)年に「田園のうたびと 森谷南人子」展を開催して以来、たびたびその業績を紹介しています。
長い画業のなかで特筆すべきことは、制作の拠点を当初は笠岡、のちに広島県尾道という地方都市に置きながら、果敢に中央の全国規模の公募展へ出品し入選歴を重ねたことです。特定の師につかず、また画壇中枢に特段の人脈を持たないなかで、作品の真価によって高評を得続けたことは稀なことといえます。大正7(1918)年の第1回国画創作協会展覧会に《快晴》が選外(入選に準じる)となったことに始まり、昭和15(1940)年の紀元二千六百年奉祝美術展に《桃花処々》が入選したことに至るまで、国展、新樹社展、帝展、日本南画院展、新文展などに多くの入選実績を残しました。現代においても、地方都市から十分な人脈がないままに全国規模の公募展に出品して入選や入賞を勝ち取るのは、たとえ傑出した才能があったとしても至難のことです。横幅5尺(約150㎝)前後の大作を自ら仮表装、さらに梱包し京都や東京へ送っていたと思われます。現在よりも交通の便が発達していない戦前までの30年間、この作業に懸けた熱意とその苦労は想像を超えるものがあります。
このたびの企画展では、南人子の稀有な画業を認識しつつ、瀬戸内の自然を題材として制作した、日本画、油彩画、創作版画、絵付け陶磁器、そしてデザインした便箋や包装紙など約60点を展示して、多彩な表現を回顧します。南人子の豊穣な才能、ほのぼのとした田園歌人の奥に潜むバイタリティに思いを馳せてください。

休催日
毎週月曜日
※ただし、8月9日(月)は開館、翌10日(火)は休館、9月20日(月)は開館、翌21日(火)は休館
開催時間
9:30 ~ 17:00
(入館は16:30まで)
観覧料
一般500(400)円
高校生以下無料(学生証をご提示ください)
65歳以上は無料(年齢のわかるものをご提示ください)
※( )内は団体20名以上

イベント情報

■講座「近代美術史における森谷南人子」
講師:上薗四郎(当館顧問)
日時:9月26日(日)13:30~15:00
会場:当館視聴覚室
要予約

■当館学芸員によるギャラリートーク
8月15日(日)、8月29日(日)、10月10日(日)
13:30~14:30
予約不要
お申し込み、詳細のお尋ねは美術館までお電話ください。(0865-63-3967)
※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、予定を中止、変更とする場合があります。
ご来館前に当館ホームページなどで最新の情報をご確認ください。

会場情報

笠岡市立竹喬美術館 カサオカシリツチッキョウビジュツカン

Chikkyo Art Museum, Kasaoka

会場住所
〒714-0087
笠岡市六番町1-17
ホームページ
https://www.city.kasaoka.okayama.jp/site/museum/
更新日:2021年8月4日
登録日:2021年8月4日