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谷中安規の夢
シネマとカフェの怪奇のまぼろし
会場
渋谷区立松濤美術館
The Shoto Museum of Art
会期
2003年12月9日(火) ~ 2004年2月1日(日)
展覧会概要
谷中安規の夢 タニナカヤスノリノユメ シネマトカフェトカイキノマボロシ シネマとカフェの怪奇のまぼろし
谷中安規、こんな版画家、見たことありますか。
現実をさまよっていたのか、それとも、まぼろしを逍遙していたのでしょうか。まるで、浮遊する魂の持ち主です。
登場するのは、密談する犬族、黄泉の空を飛ぶ母子、笑う鷲、教壇にたつアザラシ、虎に跨るわらし、魚頭人間、影になった男、怪奇と妖気あふれる逢魔が時の街の中。天から降りる瞑想力はつぎつぎとイメージを紡ぎだします。
日夏耿之介や内田百けんや佐藤春夫に愛され、つけられたあだ名が風船画伯。『王様の背中』や『FOU』の挿絵は物語をスルリと抜け出し、愉しくてほんとうに美しい本です。
空には飛行船、自転車で坂道をのぼり、エッフェル塔を巡る自動車、唱う蓄音機、機械や新しいものが大好き。
エロ・グロ・ナンセンスの時代の、得意なものは体をくねらせる黒のダンスです。
デモーニッシュな幻想とモダン東京のなか放浪するのは、あるいは夢遊病者チェザーレだったのでしょうか。光と影が交錯する都市の闇のなかふかく、あの江戸川乱歩が散歩していたかも。反近代と同居する、1920-40年代から照射するモダニズムの影絵の姿。
ひょっこり現れては居候を繰り返した安規、街を飄々と歩きヒョイっとそこに立っていそうです。
大のシネマ狂でお金があればいつもカフェに入り映画館へ通う安規、清貧楽土に棲んでいました。
安規は版画のスーパースター。
めくるめくアンキ・ワールドへ、ようこそ。
- 休催日
- 12/15(月)、22(月)、12/29(月)~1/3(土)、1/5(月)、13(火)、19(月)、26(月)
- 観覧料
- 一般 300円(240円)
小中学生 100円(80円)
※( )内は10名以上の団体料金 65歳以上の方および障害者の方は無料
毎週土曜日は小中学生無料 - 展覧会ホームページ
- http://www.shoto-museum.jp/
- 展覧会問合わせ先
- Tel.03-3465-9421
会場情報
渋谷区立松濤美術館 シブヤクリツショウトウビジュツカン
The Shoto Museum of Art
- 会場住所
-
〒150-0046
渋谷区松濤2-14-14 - ホームページ
- https://shoto-museum.jp/
登録日:1999年3月31日