ID:63628

巨匠にみる「絵とは何か」展

会場

名古屋画廊

NAGOYA GALLERY, co.,ltd

会期

11月29日(金)'19-1月18日(土)'20

展覧会概要

巨匠にみる「絵とは何か」展 キョショウニミル「エトハナニカ」テン

中村彝《婦人像》について
婦人の姿をとらえる中村彝の伸びやかな筆致が、よくうかがえる晩年の作品である。表情や衣服が微に入り細に入り描かれているわけではなく、粗く見えるところもあるが、彝の筆が、ここで彼の心の動きと巧みに連動しているようにみえる。それがこの絵にある種の感慨や驚きを喚起して、彼の肖像画の大きな特徴となっている。一方で、色使いは、薄塗りながら洗練されており、画面に奥行と深い味わいを生み出していてすがすがしい。
彝は、不治の病と恐れられていた結核を罹っており、苦しい闘病生活を余儀なくされながら、短い生涯に、いくつかの忘れることの出来ない作品を残した。ミレーやゴッホの影響を受けて「芸術の無限感」を唱え、この作品のように「自然直写」(仏語でドュプレナチュール)を標榜し、いずれもが画面のマチエール(質感)に優れている。
この婦人像は、対看写象によって美しいマチエールを生み人々の心を引き付ける。それは、彼の絵に賭ける情熱のしからしめるところで、その清楚な表情には彼の特色が如何なく発揮されている。この作品を残して彝は37歳で没した。 金原宏行(元豊橋市美術博物館館長)

休催日
日・祝休廊
開催時間
10:00a.m. ~ 6:00p.m.
展示替え情報
(※会期中、展示替えを行います。)

会場情報

名古屋画廊 カブシキガイシャナゴヤガロウ

NAGOYA GALLERY, co.,ltd

会場住所
〒460-0008
名古屋市中区栄1-12-10
ホームページ
https://www.nagoyagallery.co.jp/
更新日:2020年1月29日
登録日:2020年1月29日