名物裂と古渡り更紗(めいぶつぎれとこわたりさらさ) Dressed with the Best ―Precious Textiles for Tea Utensils

名物裂と古渡り更紗(めいぶつぎれとこわたりさらさ) メイブツギレトコワタリサラサ

Dressed with the Best ―Precious Textiles for Tea Utensils

わが国特有の発達をみせた茶の湯文化、そして文人の嗜みとして流行した煎茶文化の世界では、中国をはじめ海外から舶載された文物を用い、大切に伝えてきました。そのうちには「金襴(きんらん)」「緞子(どんす)」「間道(かんどう)」など、今日“名物裂(めいぶつぎれ)＂ と総称されている高級な染織品も含まれ、それらは室町時代以降の唐物賞玩のなかで、絵画・墨蹟の表具裂(ひょうぐぎれ)や、茶道具を包み飾る「仕覆(しふく)(仕服)」となり、茶人たちの鑑賞の対象となりました。
また江戸時代以降、型や手描きによる草花・鳥獣、幾何学文様などを色鮮やかに染めた木綿布“更紗(さらさ)”が、ポルトガルやオランダの南蛮船や紅毛(こうもう)船、中国船などによってもたらされると、これも数奇者たちを大いに魅了しました。とりわけ江戸時代中期頃までに輸入されたインド製更紗の一群は、後世“古渡(こわた)り更紗(さらさ)＂と呼ばれ、茶道具では箱の包(つつ)み裂(ぎれ)に、煎茶道具では、茶銚(ちゃちょう) ・茶心壺(ちゃしんこ)の仕覆や敷物として重用されました。
本展は、静嘉堂所蔵の茶道具と煎茶道具に含まれる優れた染織品を精選し公開するものです。永い歴史をへて、今日に美しいデザイン、繊細な手の技を伝える染織品の数々を、この機会にどうぞご堪能下さい。

休催日

毎週月曜日(ただし11月4日は開館)、11月5日(火)

開催時間

午前10時 ～ 午後4時30分

(入館は午後4時まで)

観覧料

一般1000円
大高生700円、障害者手帳をご提示の方および同伴者1名700円
中学生以下無料

※20名様以上の団体は200円割引

展覧会ホームページ

http://www.seikado.or.jp/exhibition/index.html

展覧会問合わせ先

03-5777-8600(ハローダイヤル)

※①～④はいずれも無料、当日有効の入館券が必要です。
申し込み方法:当日、開館時より整理券配布(1名様につき1枚)

①講演会 地階講堂にて 定員120名
12月1日(日) 午後1時30分～3時(開場午後1時15分)
「江戸時代の古裂ブーム;名物裂と古渡り更紗」
佐藤留実 氏(五島美術館 主任学芸員)

②河野元昭館長のおしゃべりトーク
地階講堂にて 定員120名
11月17日(日) 午後1時30分～3時(開場午後1時15分)
「饒舌館長口演す-絵画の表装ベストテン」

③列品解説
11月14日(木)、12月5日(木) 午前11時～
11月2日(土)、11月30日(土) 午後2時～

④静嘉堂 冬のコンサート
地階講堂にて 定員100名
12月8日(日) 午後2時～3時(開場 午後1時45分)
「Trio Allegretto」(トリオ アレグレット)
ソプラノ・チェロ・ピアノの男女3人組。
♪ソロありアンサンブルあり。わらべうた、クリスマスソングなど、軽快(アレグレット)で心地よい演奏をお届けします。皆さまとご一緒に歌いましょうコーナーもお楽しみに。

静嘉堂文庫美術館 セイカドウブンコビジュツカン

SEIKADO BUNKO ART MUSEUM

会場住所

〒157-0076
世田谷区岡本2-23-1

ホームページ

http://www.seikado.or.jp/