ID:6194
中村彝全貌展
開館15周年シリーズ
会場
茨城県近代美術館
The Museum of Modern Art, Ibaraki
会期
2003年9月20日(土) ~ 2003年11月3日(月)
展覧会概要
中村彝全貌展 ナカムラツネゼンボウテン 開館15周年シリーズ
明治の終わり、日本の美術界に彗星のように現われ、輝かしい作品を残しながら、大正という時代を駆け抜け、わずか37歳でその生涯を閉じた中村彝(1887-1924)の展覧会を開催いたします。明治20年(1887)、旧水戸藩士の子として、茨城県水戸市に生を受けた中村彝(つね)は、はじめ軍人の道を目指しますが、進学した名古屋陸軍地方幼年学校で肺結核に冒され、軍人を断念。その後、療養につとめるかたわら、幼い頃から好きだった絵の道を志し、白馬会や太平洋画会の研究所で修業を積みました。この時代、中原悌二郎や、鶴田吾郎など多くの友人を得て、やがて「個性の時代」と呼ばれる大正期を代表する画家として活躍しました。中村彝の画家としてのデビューは、明治41年の第7回太平洋画会展で《自画像》の奨励賞、次いで翌年の第3回文展への出品作《巌》の褒賞を受賞したことで知られます。その後、当時の芸術支援者であった新宿中村屋の娘相馬俊子との恋愛と破局を経験し、また、宿痾である結核に苦しめられながらも、自らの画業を推し進め、大正5年(1916)の第10回文展で特選を受賞した《田中館博士の肖像》や、大正9年の第2回帝展で絶賛を博した《エロシェンコ氏の像》(重要文化財)などの傑作を次々に発表し、官展で最も注目される作家となりました。しかし、大正13年の暮れに喀血のため、若くしてその生涯を終えました。中村彝の画家としての活躍期間は、僅か20年にも満たないものでした。と同時にそれは、闘病生活の連続でもあったのです。しかしその短い活動にも関わらず、レンブラントやルノワール、セザンヌなどの西洋の美術研究から、対象の持つ生命感や深い内省的な世界を描き出す独自の画風を確立しました。
本展では、中村彝の画業の全貌を、初期から晩年に至る代表的な油彩画作品を中心に、その研究の展開に即して紹介するものです。
- 主催者
- 茨城県近代美術館、東京新聞社
- 休催日
- 月曜日(10/13、11/3開館)、10/14
- 観覧料
- 一般 830円(700円)
高・大学生 580円(470円)
小・中学生 350円(230円)
※( )内は入場引換券および20名以上の団体料金
※毎週土曜日は高校生以下、入場無料 - 展覧会ホームページ
- http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/
- 展覧会問合わせ先
- 茨城県近代美術館Tel.029-243-5111
会場情報
茨城県近代美術館 イバラキケンキンダイビジュツカン
The Museum of Modern Art, Ibaraki
- 会場住所
-
〒310-0851
水戸市千波町東久保666-1 - ホームページ
- https://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/
登録日:1999年3月31日