ID:59753

企画展

版画史と「私」

舩坂芳助・堀江良一・安藤真司を中心に

会場

美濃加茂市民ミュージアム 企画展示室 美術工芸展示室

Minokamo City Museum

会期

2018年(平成30年)12月15日(土曜日)~2019年(平成31年)3月3日(日曜日)

展覧会概要

企画展 版画史と「私」 ハンガシト「ワタシ」 舩坂芳助・堀江良一・安藤真司を中心に

木版とシルクスクリーンの混合技法により現代的な色彩で空間と次元を表現する舩坂芳助
宇宙を想起させる荘厳な空間を木版で表し、色鮮やかな油絵具とプレス機で摺る堀江良一
草花や虫など身の回りの生物の生と死を、劇的かつ精緻に描出する銅版画家の安藤真司

この三人は、日本の版画界の第一線で活躍してきた美濃加茂市にゆかりの深い版画家です。いずれの作家も技法にこだわりを持ち、一貫したテーマを抱いて真摯に作り続けることで、多彩な展開と膨大な作品群を生み出しました。
美濃加茂市民ミュージアムでは、これら3作家の版画をそれぞれ200点以上収蔵しています。舩坂芳助、堀江良一の作品は本人から、安藤真司の作品は、新潟県在住のある蒐集家から寄贈されたものです。更に、舩坂氏との交流をきっかけとして、これらの作家たちと同時代の様々な版画家の作品を収集した市内在住のコレクターからの寄贈品も加わりました。本展では、こうして蓄積された美濃加茂市民ミュージアムの収蔵版画を一堂に展覧します。
戦後、版画は日本の様々な美術品を展観する海外での国際展において、特に高い評価を得ました。そして国内では版画ブームが巻き起こります。版画家は独自の技法や表現を模索し、国際展への出品を目指し、ギャラリーでの発表を全国各地で行うようになります。版画の市場は活性化し、自分で集めることができる美術品としての位置付けが確立されました。
舩坂芳助、堀江良一は、こうした版画の興隆の時代に活動を展開してきました。同じ頃に収集された市内在住のコレクターのコレクションは、版画史についての知識に裏付けられています。一方で、新進の頃から安藤真司の作品に魅せられて丹念に集め続けられた安藤作品のコレクションは、自分の手で飾り眺める喜びや人間的な温もりをも感じさせるものです。
日夜、自分の版画を作り続ける版画家と、集めた版画を日々の暮らしの中で楽しむ鑑賞家。版画は、その歴史に照らしてみても、作り手も見る者も「私」のものとして向き合い続けることができる美術と言えるでしょう。それぞれの思いに触れ、版画とは何かを見つめ直す機会となれば幸いです。

主催者
美濃加茂市民ミュージアム
休催日
月曜日(ただし祝日の場合は開館し、直後の平日休館)、年末年始
※1月24日(木)・25日(金)は前期/後期の展示替えのため閉会
開催時間
午前9時 ~ 午後5時
観覧料
無料
展覧会ホームページ
http://www.forest.minokamo.gifu.jp/tenrankai/30/2018_11.cfm

イベント情報

●ミュージアムフォーラム 「私」の版画
内容:美濃加茂ゆかりの版画家三人をお招きします。それぞれの作家が自分のこれまでの歩みを振り返りながら、自分の版画について語るスライドトークです。
期日:2018年(平成30年)12月16日(日)
時間:午後2時~4時
講師:舩坂芳助、堀江良一、安藤真司
会場:美濃加茂市民ミュージアム 緑のホール
参加料:無料
定員:120名
申し込み方法:当日開始時間30分前より受付

●ミュージアム・トーク
内容:展示室で各作家が作品についてお話します。
期日:2019年(平成31年)1月6日(日)、2月2日(土)、2月17日(日)、2月17日(日)
時間:午後2時~3時
講師:舩坂芳助、堀江良一、安藤真司
会場:美濃加茂市民ミュージアム 企画展示室・美術工芸展示室
参加料:無料

●銅版画ワークショップ・メゾチント
内容:本展では、深い黒の階調表現を特色とする「メゾチント」という技法の作品を展示します。とても魅力的な銅版画技法のひとつを体験してみましょう。
期日:2019年(平成31年)1月20日(日)
時間:午後1時~4時
講師:箱山朋実(版画家)
会場:美濃加茂市民ミュージアム 工芸室
参加料:1,000円(材料費)
定員:20人
持ち物:エプロン、タオル
申し込み方法:当日開始時間30分前より受付

●ミュージアムフォーラム「モノ」を集めるということ
内容:半原版画館は、明治時代の砂目石版画を中心とする近代の版画や現代版画まで蒐集し、展示している「わたくし美術館」です。コレクターの目線から、日本の版画の歩みについて回想を交えてお話いただきます。
期日:2019年(平成31年)1月26日(土)
時間:午後2時~3時30分
講師:糸魚川淳二(半原版画館館長)
会場:美濃加茂市民ミュージアム 研修室
参加料:無料
定員:42人
申し込み方法:当日開始時間30分前より受付

●定期講座 木版画のバレン作り
内容:竹の皮などを使って、版画の摺りに使うバレンを手作りしましょう。使いやすくて上質な、一生モノのバレンを作る事ができます。
期日:2019年(平成31年)2月16日(土)午後1時~4時
2月17日(日)、2月24日(日)午前10時~午後4時(3日間のコース)
講師:舩坂芳助
会場:美濃加茂市民ミュージアム 工芸室
参加料:4,000円(材料費 3回分)
定員:15人
申し込み方法:事前申込(期間:1月10日~1月27日)
はがき、ご来館、文化の森ホームページ講座申込み専用フォームで受付

会場情報

美濃加茂市民ミュージアム ミノカモシミンミュージアム

Minokamo City Museum

会場住所
〒505-0004
美濃加茂市蜂屋町上蜂屋3299-1
ホームページ
http://www.forest.minokamo.gifu.jp/
更新日:2018年12月4日
登録日:2018年12月4日