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霧の抵抗 中谷芙二子
会場
水戸芸術館現代美術ギャラリー
ART TOWER MITO CONTEMPORARY ART CENTER
会期
2018年10月27日[土]~2019年1月20日[日]
展覧会概要
霧の抵抗 中谷芙二子 キリノテイコウ ナカヤフジコ
いま、切実に問われているのは、人間と自然との間の信頼関係ではないかと思う。私たち都会人は、ペットボトルの水しか信用しなくなってしまった。水道の水は臭くて飲めない。川や海は汚染されているからプールで泳ぐ。そこまで自然を信用できなくなったら、もうバーチャルな世界で泳ぐしかない。宇宙へ行った人たちはみな等し並みに、地球を愛しく思う気持ちの高揚を語る。しかし、宇宙服に身を固めて異常空間へと飛翔しなくても、日常の自然の中で、しかもナマ身でその気持ちを体験できたなら、その方がはるかにスマートでエコロジカルに違いない。
「応答する風景 霧の彫刻」中谷芙二子(霧の彫刻家)
中谷のこの言葉には、人工物に囲われた都市空間、メディアを通して得られる疑似体験など、近代以降の技術発達がつくり出してきた社会に対する鋭い批評が込められている。中谷は、雪の研究と自然を題材とした随筆で知られる中谷宇吉郎の娘として生まれ、70年の大阪万博ペプシ館では芸術家と科学者の協働をすすめた「E.A.T.(芸術と技術の実験)」に加わり代表作となる霧の彫刻を制作した。アート&テクノロジー、芸術と科学の融合など、今、流行語のように広がるこれらの世界を、中谷は半世紀に亘って当事者として見つめてきた。こうした活動には、中谷自身の言葉に現れるような柔らかで明快な抵抗が込められている。それを本展では、「霧の抵抗」と呼ぶこととした。霧の彫刻とビデオを通して、時代の潮流に対して霧のごとく抵抗してきた中谷の活動のドキュメントを、当時の時代精神とともに紹介する。
*引用文は「建築雑誌」Vol. 111, 1996 年 5 月号に初出。
- 主催者
- 公益財団法人水戸市芸術振興財団、読売新聞社、美術館連絡協議会
- 協賛・協力等
- 助成:芸術文化振興基金
協賛:ライオン、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜、株式会社あかつき本社、WE/produced by POLA、医療法人真成会たきもとクリニック
協力:アサヒグループホールディングス株式会社、株式会社プロセスアート
企画:山峰潤也(水戸芸術館現代美術センター学芸員) - 休催日
- 月曜日、年末年始(2018年12月27日(木)~2019年1月3日(木))
※ただし12月24日、1月14日(月・祝)は開館、12月25日、1月15日(火)休館 - 開催時間
- 9:30 ~ 18:00
- (入場時間は17:30まで)
- 観覧料
- 一般900円、団体(20名以上)700円
- 高校生以下・70歳以上・障害者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料
※学生証、年齢のわかる身分証明書が必要です
※一年間有効フリーパス→「年間パス」2,000円
学生とシニアのための特別割引デー「First Friday」
→学生証をお持ちの方と65歳~69歳の方は、毎月第一金曜日(11月2日、12月7日、1月4日)100円 - 展覧会ホームページ
- https://www.arttowermito.or.jp/gallery/gallery02.html?id=502
会場情報
水戸芸術館現代美術ギャラリー ミトゲイジュツカンゲンダイビジュツセンター
ART TOWER MITO CONTEMPORARY ART CENTER
- 会場住所
-
〒310-0063
水戸市五軒町1-6-8 - ホームページ
- https://www.arttowermito.or.jp/
登録日:2018年10月9日