ID:5745
中西夏之展
広さと近さ―絵の姿形
会場
愛媛県美術館
THE MUSEUM OF ART,EHIME
会期
2003年4月11日(金) ~ 2003年5月18日(日)
展覧会概要
中西夏之展 ナカニシナツユキテン 広さと近さ―絵の姿形
歴史の最先端にある「絵画の現在」を示すものとして、この中西夏之展を開催します。
中西夏之(1935年東京生まれ)は1960年代後半、絵画がこの世界や人間に対して持つ意味から問い直し、絵画を再編成する作業に取り組みました。《K.T像》(1966)や《山頂の石蹴り》(1969-71)などの連作には、現実的・立体的なイメージと絵画平面との関係、水平と垂直、色彩、材料と技法といった、絵画の諸要素に関する様々な試行が盛り込まれています。この前後のハイレッド・センター(1962-64)における行為の匿名性と直接性や、舞踏空間への協同作業(1965-)なども、彼にとっては絵画のためのものでした。
画布に竹弓をとりつけた《弓形が触れて》(1978)や、柄の長い筆を用い「遠隔操作」の意識で描かれた1980年以降の作品では、絵の「姿形」や「場所」、身体との関係などへの考察が表されました。そして現在まで連綿と続く《紫・むらさき》《白・緑より白く》《G/Z HOHO群》《4ツの始まり》などの各シリーズでは、選び抜かれた色彩の特質と相互関係や、画面の構造といった問題の深部が次々に洗い出され、解き明かされています。こうした中西の作品は高い洗練と完成度、魅惑的な美しさを具えるとともに、それらを超え絵画が存在する意義を証すにふさわしいものを放射しています。
美術館での大規模な中西夏之展として4回目となる本展では、初期作品から未発表の最新作にわたる中西の会が追及のさまを初めて大観します。約90点の油彩作品とそれらの「場」、そしてインスタレーション的作品《二箇所》(2000)によって絵画を「体験」していただき、絵画が、私たちが共に生きるために歴史を貫いてゆく力であるということを、新たに共有したいと願っています。
- 主催者
- 愛媛県美術館、朝日新聞社
- 休催日
- 月曜日(5/5は開館し翌日休館)
- 観覧料
- 大人 600(400)円
高大生 400(300)円
小中生 200(100)円
高齢者 300(240)円
※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金 - 展覧会ホームページ
- http://www.ehime-art.jp/
- 展覧会問合わせ先
- TEL:089-932-0010
会場情報
登録日:1999年5月12日