ID:5634
版画家・平塚運一の世界展
版画三昧・画業80余年の軌跡
会場
高浜市やきものの里かわら美術館
KAWARA MUSEUM OF TAKAHAMA CITY,A HOMETOWN OF CERAMICS
会期
2003年4月26日(土) ~ 2003年5月25日(日)
展覧会概要
版画家・平塚運一の世界展 ハンガカ・ヒラツカウンイチノセカイテン 版画三昧・画業80余年の軌跡
明治・大正・昭和・平成と4つの時代を生き、1997年に102歳で亡くなるまで旺盛な制作意欲を見せた版画界の巨匠・平塚運一は、1895年(明治28)年に島根県松江市に生まれ、1915年(大正4)年に上京、石井柏亭と彫師・伊上凡骨に師事し、版画を学びました。上京翌年の二科展では作品2点が入選するなど早くから才能を開花させた彼は、一躍版画界の中心的存在となります。初期の頃は三次元性の高い木口木版画や木口風の板目木版画、多色摺版画を制作していましたが、やがて対象の形態を単純化した墨摺版画の制作へと傾注し、その深奥を極めた独特な作風を樹立します。1962(昭和37)年には三女のいるアメリカ・ワシントンD.C.に渡り、アメリカの風景を白と黒の世界に置換する一方で、裸婦を大胆に捉えた作品群を生み出しました。
さて、平塚を語る上で忘れてはならないのは、版画教育普及活動における彼の業績です。彼は棟方志功、畦地梅太郎など多くの後進を育て、東京美術学校(現・東京芸術大学)に設置された臨時版画教室では木版画講師を担当したほか、数々の版画技法書の執筆や版画誌の編集にたずさわりました。また、彼は、1928年(昭和3)年の愛知県半田市亀崎小学校での開催を皮切りに全国各地で版画講習会を開催しましたが、これをきっかけとして、各地で版画熱が高まり、版画団体が結成されたほか、学校の授業に版画が取り入れられ、版画が根付いていきました。
一方で、大正末から昭和初め頃、平塚は版画のルーツを辿るために古版画・古瓦を収集し始めました。彼はこうしたコレクションを研究することによって自身の作品制作に活かしたほか、出版物や展覧会を通じて人々にコレクションを紹介してその美を認知させました。
この展覧会では、こうした大きな功績を残した平塚運一を、代表的な版画作品だけにとどまらず、版画誌等の刊行物、そして彼の古瓦コレクション等も加えて回顧いたします。
- 主催者
- 高知市やきものの里かわら美術館
- 休催日
- 毎週月曜日、5月6日(火)※ただし、5月5日(月)は開館
- 観覧料
- 高校生以上600(480円)、中学生以下無料
※()は20名以上の団体料金 - 展覧会ホームページ
- http://www.takahama-kawara-museum.com
- 展覧会問合わせ先
- 高浜市やきものの里かわら美術館 Tel.0566-52-3366
会場情報
高浜市やきものの里かわら美術館 タカハマシヤキモノノサトカワラビジュツカン
KAWARA MUSEUM OF TAKAHAMA CITY,A HOMETOWN OF CERAMICS
- 会場住所
-
〒444-1325
高浜市青木町9-6-18
登録日:2002年4月8日