ID:54321

国展創立前夜

-大正前期の京都の日本画-

会場

笠岡市立竹喬美術館

Chikkyo Art Museum, Kasaoka

会期

平成29年6月16日[金]▶7月23日[日]

展覧会概要

国展創立前夜 コクテンソウリツゼンヤ -大正前期の京都の日本画-

このたび笠岡市立竹喬美術館では、平成30年(2018)の国画創作協会創立100周年を迎えるにあたり、設立にいたる経緯を考察するために、その前夜のうごめきを探る特別展を開催します。
明治42年(1909)、京都市立絵画専門学校(絵専)開設のとき、小野竹喬、土田麦僊、榊原紫峰、村上華岳、野長瀬晩花、入江波光の6人が入学します。彼らはこの9年後の大正7年(1918)に、国画創作協会を創立するメンバーとなります(波光は第1回国展後に会員となる)。竹内栖鳳塾の竹喬と麦僊、谷口香嶠塾の晩花ら塾派の3人と、京都市立美術工芸学校に学んだ紫峰、華岳、波光ら学校派の3人とは、絵専時代はさほど交流はありませんでした。しかし、それぞれが文展や新古美術品展へ出品した、日本画の新時代を切り拓こうとする清新な作品によって、相互に魂が触れ合う仲間となり、京都知恩院の周辺に集うようになります。知恩院派、東山連と称される新鋭の集まりとして次第に注目され始めます。麦僊を中心として、大正2年(1913)頃から新しい絵画運動を興そうとするムードが高まり、当時設立した二科会や再興美術院への参画も検討されます。その経緯の中で、大正6年(1917)の第11回文展において、前年に特選を得ていた竹喬と華岳の力作が落選したことを契機に、非文展を掲げる国画創作協会を創立することを、大正7年(1918)1月に宣言します。京都の近代日本画にとって、最も輝かしい時代が到来することとなります。
今回の展覧会は、明治43年(1910)頃から自然発生した、桃花会、黒猫会、仮面会など先鋭的な同人展の活動や、秦テルヲや晩花の個展など、頻繁に展開した個性的な創作活動の成果を、一つの時代性として提起する内容です。国展創立の蠢動といえる魅力的な作品をご紹介します。

主催者
笠岡市立竹喬美術館
協賛・協力等
共催=山陽新聞社 助成=自治総合センター
休催日
毎週月曜日 ただし、7月17日(月・祝)は開館し、18日(火)は閉館します。
開催時間
9:30 ~ 17:00
(入館は16:30まで)
観覧料
一般800円(650)円
高校生以下は無料(学生証をご提示ください)
※( )内は団体20名以上 ※前売は一般個人のみ700円
※笠岡市内在住の65歳以上の方は無料、笠岡市外在住の65歳以上の方は団体料金(年齢のわかるものを提示ください。)


展覧会ホームページ
https://www.city.kasaoka.okayama.jp/soshiki/30/kokutenzenya.html

イベント情報

◎講演会 「京都の日本画は大正初期にいかに変貌したか」
原田平作氏(美術史家) 7月2日(日) 13:30~15:00

◎講座 「国展創立を導いた大正初期の京都画壇の諸相」
上薗四郎(当館館長) 6月18日(日) 13:30~15:00

◎)実技講座
①「具墨を用いた細密描写の再現」
長原勲氏(洋画家) 6月25日(日) 13:30~15:30
②)「竹喬《島二作》に見るセザンヌと南画的表現の追体験」
森山知己氏(日本画家) 7月16日(日) 13:30~15:30
◎ギャラリートーク
6月24日(土)、7月15日(土) 13:30~14:30
※詳細は美術館にお尋ねください(0865-63-3967)

会場情報

笠岡市立竹喬美術館 カサオカシリツチッキョウビジュツカン

Chikkyo Art Museum, Kasaoka

会場住所
〒714-0087
笠岡市六番町1-17
ホームページ
https://www.city.kasaoka.okayama.jp/site/museum/
更新日:2017年6月6日
登録日:2017年6月6日