ID:49422
特別企画展
涼を呼ぶ美術
―滝・鯉・龍―
会場
大和文華館
THE MUSEUM YAMATO BUNKAKAN
会期
2016年 5/27 (金)→7/3 (日)
展覧会概要
特別企画展 涼を呼ぶ美術 リョウヲヨブビジュツ ―滝・鯉・龍―
梅雨が明けると本格的な夏が到来します。人々は様々な工夫をして暑さをしのいできました。涼やかなモチーフの描かれた絵画や工芸品、ガラスや麻といった素材そのものに、人々の涼を求める工夫が看て取れます。古代にまで遡ると、涼とともに恵みをもたらす雨への、人々の切実な願いがこめられます。天長 (てんちょう) 元年(824)、弘法大師空海 (こうぼうだいし くうかい) が平安京神泉苑 (しんせんえん) で祈雨の修法を行ったことにはじまる「請雨経法 (しょううきょうほう)」では、本尊である請雨経曼荼羅 (まんだら) に龍が重要な図像として表されます。龍は中国では四瑞の一つとして尊ばれるおめでたい動物です。特殊な霊力をもつ龍は、絵画や工芸品の中で様々に表されます。一方、「登竜門 (とうりゅうもん)」の故事にあるように、数ある魚の中でも鯉 (こい) は、龍のイメージから派生し「立身出世」「子孫繁栄」を象徴するデザインとして好まれました。また、山水図を構成する重要なモチーフである滝は、飛沫 (しぶき) のほとばしる激しい水流が水墨の技法で巧みに表されます。
展覧会では水辺の風景や生き物といった、涼やかなモチーフの表された絵画や、素材そのものに涼を感じる工芸品を展示します。中でも「滝」「鯉」「龍」に着目し、特別出陳作品を交え、涼を呼ぶ美術をご紹介します。個々の作品に込められた人々の願いや美意識をお楽しみ下さい。
(担当 古川攝一)
- 休催日
- 毎週月曜日
- 開催時間
- 午前10時 ~ 午後5時
- 入館は午後4時まで
- 観覧料
- 一般 620円 高校・大学生 410円 小学・中学生 無料
- ※20名以上の団体は相当料金の2割引で引率者1名無料
※「障がい者手帳」をお持ちの方とご同伴者1名2割引
イベント情報
列品解説
毎週土曜日 午後2時から (当館学芸部による)
特別講演
6月12日(日) 午後2時から 講堂にて
「描かれた魚―絵画表現からみる江戸時代の魚観」
黒川古文化研究所研究員 杉本欣久氏
日曜美術講座
6月26日(日) 午後2時から 講堂にて
「仏画に描かれた龍―祈雨の修法に着目して―」
当館学芸員 古川攝一
講座 美術の窓
6月19日(日) 午後2時から 講堂にて
「浮世絵に描かれた魚貝」
当館館長 浅野秀剛
会場情報
大和文華館 ヤマトブンカカン
THE MUSEUM YAMATO BUNKAKAN
- 会場住所
-
〒631-0034
奈良市学園南1-11-6 - ホームページ
- https://www.kintetsu-g-hd.co.jp/culture/yamato/
登録日:2016年3月8日