ID:4908
インテリア:倉俣史郎と原美術館コレクションの作家たち
―美の匠・生活の匠―
会場
ハラミュージアムアーク
Hara Museum ARC
会期
2002年10月5日(土) ~ 2002年12月1日(日)
展覧会概要
インテリア:倉俣史郎と原美術館コレクションの作家たち インテリア:クラマタシロウトハラビジュツカンコレクションノサッカタチ ―美の匠・生活の匠―
昨今のインテリアに対する関心は、非常に高まっています。「インテリア」とは、家具や照明、色彩などと、それらによって快適で住みよく作られた室内の生活空間のことを指しますが、決して建物の中で小ぢんまりと収束してしまうようなものではありません。むしろインテリアは、人体や人間の身近な感覚から導き出された椅子やテーブルといった小さな単位から出発しながらも、時には建築をも圧倒するような空間を建築の内部に創出し、私たちの感性や生活を揺さぶるダイナミックな表現でもあるのです。
倉俣史郎(1934-1991)は、そのような創造的なインテリアを生み出し続けたデザイナーです。彼は1960年代から仕事を始め、91年に56歳の若さで急逝するまで、家具や照明から「クラブ・カッサドール」、「ジャッド」といった商業空間の内装までも手掛け、インテリアデザインの歴史に大きな足跡を残しました。96年に原美術館で開催された「倉俣史郎の世界」展には、多数の来館者が訪れ、倉俣という先駆者のはかりしれない影響力を見せつけられました。本展では、原美術館が所蔵する「ソラリス」や「光の棚」などの家具や照明に加え、クラマタデザイン事務所の協力を得て、ドローイングや倉俣が自らの制作を語るビデオ、写真などを展示するセクションを設けます。雄大な自然を背景に黒いマッスとなってどっしりと根をおろす磯崎新設計のハラミュージアムアークの空間で、重力から解き放たれ、夢のように静かな浮遊感や透明感を漂わせる倉俣史郎のインテリア。天窓からやさしく降り注ぐ光の粒子とともにいつしか見も心もどこか別の次元にさらわれてしまうことでしょう。
なお、本展では「インテリア(=内部空間)」という言葉を手掛かりに、原美術館コレクションから選りすぐったさまざまな現代美術作品も展示しています。タイルの白と目地の黒という最もシンプルな色の繰り返しによって、まるで膨張し続ける宇宙空間のようなジャン=ピエール レイノーの作品、パステルで書きなぐられた鋭い線と異様なモチーフに作家の複雑な内面を読みとることができるイケムラレイコのドローイング、屋外に出て行くフィールドワーク的な制作スタイルを通して、逆に静かに内省しているかのような印象を与えるリチャード ロングの「ストーン サークル」など、表面張力で張り詰める水のように緊張感が満ちる作品との心地よい出会いを・・・
- 主催者
- 原美術館
- 休催日
- 木曜日
- 観覧料
- 大人(中学生以上) 1000円
小人(3歳~小学生) 600円
※10/12~14は牧場夏まつり期間につき、大人1200円 - 展覧会ホームページ
- http://www.haramuseum.or.jp
- 展覧会問合わせ先
- Tel.0279-24-6585
会場情報
ハラミュージアムアーク ハラミュージアムアーク
Hara Museum ARC
- 会場住所
-
〒377-0027
渋川市金井2855-1 - ホームページ
- http://www.haramuseum.or.jp/
登録日:1999年3月31日