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生誕百年記念

井上有一 A Centennial Exhibition INOUE Yuichi

会場

金沢21世紀美術館 展示室7―12、14

21st Century Museum of Contemporary Art, Kanazawa

会期

2016年 1月2日[土]―3月21日[月・祝]

展覧会概要

生誕百年記念 井上有一 イノウエユウイチ

A Centennial Exhibition INOUE Yuichi

戦後の日本現代美術を代表する井上有一(1916~1985年)の生誕百年を記念する大回顧展です。有一は、戦後まもなく世界的に高い評価を得た数少ない日本の現代の書家です。
有一は、紙と墨からなる「書」を現代芸術の文脈の中で、個人の表現物として開花させました。本展では、初期から晩年までの200点を越える代表作によって井上有一芸術の核心に迫ります。
1955年、抽象表現主義と呼応した抽象書「作品」シリーズ、1957年、サンパウロ・ビエンナーレ国際展に出品した初期の代表作《愚徹》、ボンドや凍らせた墨など、素材と描法に工夫を凝らした《好》《母》《風》などの60年代、思想と生き様の一致した《貧》などの70年代、また70年代末から80年代へと晩年に向かい豊かな世界を形成した《鳥》《月》《刎》《鷹》などが並びます。
一字書だけでなく、他の代表的なスタイルの作品も展覧されます。戦争の悲惨さを自らの体験によって作品化した《東京大空襲》《噫横川國民學校》などの多文字書、語りながら書いた「言葉書」シリーズの《草野心平詩 蛙誕生祭》《宮沢賢治童話 よだかの星》などのコンテや鉛筆、木炭による書、死に向き合って制作された《宮沢賢治童話 なめとこ山の熊》、臨書《顔氏家廟碑》、《上》、また絶筆ともいえる《心》。有一が生涯こだわった型破りで自由な書の世界を紹介します。
本展キュレーター・金沢21世紀美術館 館長 秋元雄史

主催者
金沢21世紀美術館[公益財団法人 金沢芸術創造財団
協賛・協力等
助成:一般財団法人 世界紙文化遺産支援財団 紙守 協力:京都国立近代美術館、株式会社ウナック トウキョウ
休催日
毎週月曜日 (ただし、1月11日、3月21日は開場)、1月12日
開催時間
10:00 ~ 18:00
(金・土曜日は20:00まで ただし、1月2日・3日は17:00まで)
チケット販売は閉場の30分前まで
観覧料
一般=1,000円(800円)、大学生=800円(600円)、小中高生=400円(300円)、65歳以上の方=800円
※( )内は団体料金(20名以上)及び前売りチケット料金
前売りチケット取扱: チケットぴあ TEL:0570-02-9999 Pコード:767-201 ローソンチケット TEL:0570-000-777 Lコード:53730

本展チケットにて、「ザ・コンテンポラリー3 Ghost in the Cell:細胞の中の幽霊」、「コレクション展2」もご覧いただけます。
展示替え情報
会期中、一部展示替えがあります。
展覧会ホームページ
http://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=17&d=1727

イベント情報

連続オープニング・レクチャー
井上有一の書の魅力とは何か、二人の論客が読み解きます。
Session①
「井上有一を語る:書は万人の芸術である」
講師:海上雅臣 (美術批評家)
生前の井上有一をよく知り、有一芸術をいち早く現代の表現として評価した美術批評家の海上雅臣氏が、書という枠に収まらず、伝統に縛られることのない、独創的で豊かな表現力をもつ有一書の魅力を紹介する。
Session②
「井上有一作品の魅力を読み解く―オブジェ、キャラクター、オノマトペ―」
講師:栗本高行 (多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員・美術評論家)
抽象絵画と関連の深い現代書批評で注目される若手美術評論家・栗本高行氏が、井上有一作品に溢れるイメージについて読み解いていく。アートや言語学など柔軟で多様な視点から、有一作品を理解するためのキーワードを明らかにする。
日時:1月9日(土)
Session① 13:30―14:45 (開場 13:15) Session② 15:00―16:15
会場:金沢21世紀美術館 レクチャーホール
料金:無料
定員:各回とも先着50名 (予約不要)

芳賀徹×海上雅臣 井上有一生誕百年記念対談
2016年2月14日は、有一の生誕百周年となる、生きていれば100歳を迎える日である。それを記念し、前日にあたる13日に、有一をよく知る二人によるトークイベントを行う。日本文学研究者であり芸術全般に幅広い見識をもつ芳賀徹氏と、有一芸術の唯一無二の深い理解者であり語り部でもある海上雅臣氏による対談。破天荒でいて、繊細な人間、有一の素顔やこれまでにない表現を戦後の書の世界に持ち込んだ改革者である有一の魅力を語り尽くす。
講師:芳賀徹 (東京大学名誉教授・京都造形芸術大学名誉学長・静岡県立美術館館長) 海上雅臣 (美術批評家)
日時:2月13日(土) 14:30―16:00 (開場 14:15)
会場:金沢21世紀美術館 レクチャーホール
料金:無料
定員:先着50名 (予約不要)


井上有一生誕百年記念茶会
日時:2月14日(日)
会場:金沢21世紀美術館 松涛庵
※詳細は後日、当館Webサイトに掲載いたします。

今福龍太 レクチャー
「<筆>と<踏み手>─井上有一と宮沢賢治」
井上有一の書は、記号と化してしまった文字(=ふみ)への不断の反逆である。言語が抽象的な記号体系に回収される以前の、古い身体的な「模倣」と「交感」をめぐる豊かな対話は、井上有一と宮沢賢治のあいだで交わされていた。「言語」と「身体記憶」の境界上に立ち上がる井上芸術の美について語る。
講師:今福龍太 (文化人類学者・批評家・東京外国語大学大学院教授)
日時:3月13日(日) 14:00―15:30 (開場 13:45)
会場:金沢21世紀美術館 レクチャーホール
料金:無料
定員:先着70名 (予約不要)

ワークショップ
講師:北見音丸 (一般財団法人 世界紙文化遺産支援財団 紙守 参事)
会場:金沢21世紀美術館 キッズスタジオ
※詳細は後日、当館Webサイトに掲載いたします。

会場情報

金沢21世紀美術館 カナザワニジュウイッセイキビジュツカン

21st Century Museum of Contemporary Art, Kanazawa

会場住所
〒920-8509
金沢市広坂1-2-1
ホームページ
https://www.kanazawa21.jp/
更新日:2024年10月22日
登録日:2015年8月25日