ID:45310

[Shizubi Project 4]

ヒトのカタチ、彫刻

津田亜紀子/藤原彩人/青木千絵

会場

静岡市美術館 エントランスホール

Shizuoka City Museum of Art

会期

2014年12月16日(火)―2015年3月22日(日)

展覧会概要

[Shizubi Project 4] ヒトのカタチ、彫刻 ヒトノカタチ、チョウコク 津田亜紀子/藤原彩人/青木千絵

Shizubi Projectでは、多くの人が行きかうエントランスホールの開放的な空間を活かして、現代のさまざまな美術の姿をご紹介します。第4回は、私たち人間の姿形(フォルム)をモチーフに、様々な素材を用いて「彫刻」とは何かを問い続ける3名の作家、津田亜紀子(1969-)、藤原彩人(1975-)、青木千絵(1981-)を紹介します。
津田は、人体の原型を粘土で制作し、石膏で型取りを行い、最終的には透明な樹脂を使用して人の形を成り立たせます。そして軽やかな像を隠すかのように、その表面は花柄の布やレースで覆われています。表面にあふれる花柄や、残されたままの型取りの継ぎ目によって、人の形は曖昧で見えにくくなりますが、抜け殻のような像からは確かな人の気配を感じます。藤原の陶の彫刻は、一つの型から何体もの複製を作り出していますが、重力にそって垂れ下がった釉薬や、人物の表情はそれぞれ少しずつ異なっています。だらしなく手をぶら下げた空っぽな容器としての人体は、わずかに口を開いて呼吸をし、現実と空虚な世界を行き来しているかのようです。そして青木の作品は、大きな漆黒の塊から飛び出るリアルな下半身が目を惹きます。不安や恐怖といった負の感情が集積しているかのようですが、漆の持つ深い艶と相まった生命力のある造形からは、工芸的な美しさも感じられます。
長い彫刻の歴史のなかで、人体は普遍的なテーマとして繰り返し表現されてきました。「ヒトのカタチ」をつくること―「彫刻」をつくること―この古びてなお、根源的な問いかけに、樹脂、陶器、漆と、異なるアプローチで立ち向かう三者の表現をお楽しみください。

主催者
静岡市美術館 指定管理者(公財)静岡市文化振興財団
休催日
月曜日 (ただし1月12日[月・祝]は開館)
12月30日[火]―1月1日[木・祝]、1月13日[火]、2月6日[金]
開催時間
10:00 ~ 19:00
観覧料
入場無料
展覧会ホームページ
http://shizubi.jp/event/post_185.php

イベント情報

① カタログ刊行記念 トークセッション「ヒトのカタチ、彫刻」
2月15日(日) 14:00―16:30 (開場 13:30)
登壇者:
金井直 (信州大学人文学部准教授)
阿久津裕彦 (美術解剖学)
津田亜紀子 (本展出品作家)
藤原彩人 (本展出品作家)
青木千絵 (本展出品作家)
会場:当館多目的室
参加:無料 / 対象:どなたでも50名
申込不要 (当日直接会場へお越しください)

② アーティストトーク
本展出品作家である津田亜紀子、藤原彩人、青木千絵が自身の作品について語ります。
12月16日(火)、3月22日(日) 13:00―
会場:当館エントランスホール / 参加:無料
申込不要 (当日直接会場へお越しください)

会場情報

静岡市美術館 シズオカシビジュツカン

Shizuoka City Museum of Art

会場住所
〒420-0852
静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー3階
ホームページ
https://www.shizubi.jp/
更新日:2015年3月3日
登録日:2015年1月27日