ID:45111
GⅢ vol.100
GⅢ vol.100
パープルーム大学Ⅱ展 Parplume university Ⅱ
会場
熊本市現代美術館 ギャラリーⅢ(G3)
CONTEMPORARY ART MUSEUM KUMAMOTO
会期
2014年11月22日(土)―2015年2月8日(日)
※11月19日(水)~21日(金)は制作風景を公開。
展覧会概要
GⅢ vol.100 パープルーム大学Ⅱ展 パープルームダイガクⅡテン
GⅢ vol.100 Parplume university Ⅱ
パープルーム大学Ⅱ(展)によせて
「パープルーム大学」は展覧会という器の上に美術学校を作る試みです。それは、学校とアトリエと発表の場を兼ねるということです。日頃からパープルーム予備校(神奈川)では空間と時間をシェアし作品を生成し、学校自体の在り方を一緒に考えています。そしてこの予備校が目指すのは既存の美術大学の合格ではなく、新しい大学を共に作り上げることです。2014年9月に名古屋の山下ビルという個人の持つスペースで行われた「パープルーム大学」(展)ではパープルーム予備校で作られた様々な作品、その副産物、関係性の痕跡が集合知さながらに陳列され、入学式やパフォーマンス、講義などが次々に催され既存の美大を超えたという瞬間を確かに参加者の間で共有しました。そして予備校で作られた作品や関係性はとても良質なものでした。ただ、そこには問題もありました。積極的に人が介入する展覧会であったこともあり、訪れた鑑賞者の体験にばらつきが出るのは仕方のないことだったとしても、展覧会として見たときにまるでかつて学校だったかのような設え、もしくは参加型のインスタレーションともとれるものだったということです。名古屋展では参加者間での充足や友愛などへの若干の偏りがありました。これは「ずるずるのつながり」とパープルームでは称されています。
熊本市現代美術館で行う「パープルーム大学Ⅱ」では名古屋展と同じことはできません。なぜなら美術館という状況下では意義や意味がまるで変わってくるからです。日本に美術という制度が設定されておよそ100年。美術のコアはあいまいで触れることは疎か認識することも容易ではありません。そこにタッチするためにはパープルームで作られた有形、無形の様々なものを徹底的に再構築する必要があります。政治と地続きである美術という地平に建造される遺跡。もはや人が居なくなった遺跡として結晶化したパープルームは美術館という制度に同期し、美術/アートというフレームの再検証を促すでしょう。美術教育や現代の日本の美術の一端をそれぞれの出自や関係性、それらがいかに生成されたのかも含めて紹介します。
また、アーティストのKOURYOUさんの作品としても作られているパープルームのホームページはアーティストが死んだ遥か遠い未来の廃墟が舞台になっており、様々な作家の作品が楽しく暮らしています。それは美術の持つ歴史より遥かに長いパースペクティブを有しています。このウェブサイトと展覧会は互いがソースでありながらもそれぞれが独立しています。人がものを作るという根源的な現場、関係性の構築、ウェブ上のパラレルな世界、この複合体こそが「不定形の理想共同体パープルーム」なのです。
梅津庸一
※パープルームとは2013年に生まれた予備校、ホームページ、展覧会、講習会、パーティー、フリーペーパー、などを複合的に行う運動体です。
twitter: @parplume
- 主催者
- 熊本市、熊本市現代美術館
(公益財団法人熊本市美術文化振興財団) - 休催日
- 火曜日 ※12月23日(火・祝)は開館。翌24日(水)は閉館。
※12月29日(月)―1月3日(土)は年末年始のため休館 - 開催時間
- 10:00 ~ 20:00
- 観覧料
- 入場無料
- 展覧会ホームページ
- http://www.parplume.jp/
イベント情報
11月22日 14:00―16:00
オープニングの催し
「カリキュラム―美術大学を展覧会という形式の上につくることは可能なのか?」
会場情報
熊本市現代美術館 クマモトシゲンダイビジュツカン
CONTEMPORARY ART MUSEUM KUMAMOTO
- 会場住所
-
〒860-0845
熊本市中央区上通町2-3 - ホームページ
- https://www.camk.jp/
登録日:2015年1月13日