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小企画展

師弟の系譜

―時代をつなぐネットワーク

黒田清輝から、藤田嗣治へ。
藤田嗣治から、海老原喜之助へ。
海老原喜之助から、大嵩禮造へ。

会場

鹿児島市立美術館

KAGOSHIMA CITY MUSEUM OF ART

会期

平成26年 11月13日(木)―12月21日(日)

展覧会概要

小企画展 師弟の系譜 シテイノケイフ ―時代をつなぐネットワーク

先人への憧れから描きはじめた画家が、また次世代に影響を与えていく。本展ではそんな師弟の系譜を、当館所蔵品の中から、木村探元、黒田清輝、藤島武二などの例を通してたどります。
黒田清輝の系譜の一つを見てみましょう。東京美術学校の生徒の一人が、藤田嗣治です。しかし、藤田は黒田の教えに従順なだけの弟子ではありませんでした。それゆえ、新時代のエコール・ド・パリの寵児 (ちょうじ) となりえたのでしょう。そして、直接的な作風の影響はあまり見られませんが、弟子の海老原喜之助には、オリジナリティを何より尊ぶ藤田の精神が引き継がれています。さらに、エコール・ド・パリの第二世代として活躍した海老原の薫陶を大いに受けたのが、大嵩禮造です。南国鹿児島生まれにもかかわらず、青や白といった寒色系の色調を追究し続けた彼の姿勢には、師の影響があったに違いありません。
師匠は己のすべてを伝授するものでもないでしょうし、弟子もすべてを踏襲するわけではありません。継承されるもの、されないものがあり、迎合・反発があり、そこには人と人のコミュニケーションがあるはずです。また、近代絵画の流れというものは加速していくため、後代になればなるほど、表面的な作風の影響というよりは、根幹にかかわる理念の影響の割合が増してくるように思われます。
どんな巨匠といえども、突然変異のように自然発生するものではありません。師弟の系譜をたどることで、画家が創造するということの意味を考える展覧会です。

休催日
月曜日 (祝日の場合は翌日)
開催時間
9時30分 ~ 18時
入館は17時30分まで
観覧料
一般 300円 高大生 200円、小中生 150円
※所蔵品展と共通。 年間パスポートでもご覧いただけます。

会場情報

鹿児島市立美術館 カゴシマシリツビジュツカン

KAGOSHIMA CITY MUSEUM OF ART

会場住所
〒892-0853
鹿児島市城山町4-36
ホームページ
https://www.city.kagoshima.lg.jp/artmuseum/
更新日:2014年11月18日
登録日:2014年4月8日