ID:42580
小企画展
師弟の系譜
―時代をつなぐネットワーク
黒田清輝から、藤田嗣治へ。
藤田嗣治から、海老原喜之助へ。
海老原喜之助から、大嵩禮造へ。
会場
鹿児島市立美術館
KAGOSHIMA CITY MUSEUM OF ART
会期
平成26年 11月13日(木)―12月21日(日)
展覧会概要
小企画展 師弟の系譜 シテイノケイフ ―時代をつなぐネットワーク
先人への憧れから描きはじめた画家が、また次世代に影響を与えていく。本展ではそんな師弟の系譜を、当館所蔵品の中から、木村探元、黒田清輝、藤島武二などの例を通してたどります。
黒田清輝の系譜の一つを見てみましょう。東京美術学校の生徒の一人が、藤田嗣治です。しかし、藤田は黒田の教えに従順なだけの弟子ではありませんでした。それゆえ、新時代のエコール・ド・パリの寵児 (ちょうじ) となりえたのでしょう。そして、直接的な作風の影響はあまり見られませんが、弟子の海老原喜之助には、オリジナリティを何より尊ぶ藤田の精神が引き継がれています。さらに、エコール・ド・パリの第二世代として活躍した海老原の薫陶を大いに受けたのが、大嵩禮造です。南国鹿児島生まれにもかかわらず、青や白といった寒色系の色調を追究し続けた彼の姿勢には、師の影響があったに違いありません。
師匠は己のすべてを伝授するものでもないでしょうし、弟子もすべてを踏襲するわけではありません。継承されるもの、されないものがあり、迎合・反発があり、そこには人と人のコミュニケーションがあるはずです。また、近代絵画の流れというものは加速していくため、後代になればなるほど、表面的な作風の影響というよりは、根幹にかかわる理念の影響の割合が増してくるように思われます。
どんな巨匠といえども、突然変異のように自然発生するものではありません。師弟の系譜をたどることで、画家が創造するということの意味を考える展覧会です。
- 休催日
- 月曜日 (祝日の場合は翌日)
- 開催時間
- 9時30分 ~ 18時
- 入館は17時30分まで
- 観覧料
- 一般 300円 高大生 200円、小中生 150円
- ※所蔵品展と共通。 年間パスポートでもご覧いただけます。
会場情報
鹿児島市立美術館 カゴシマシリツビジュツカン
KAGOSHIMA CITY MUSEUM OF ART
- 会場住所
-
〒892-0853
鹿児島市城山町4-36 - ホームページ
- https://www.city.kagoshima.lg.jp/artmuseum/
登録日:2014年4月8日