ID:4161

モネ展―睡蓮の世界

会場

名古屋市美術館

NAGOYA CITY ART MUSEUM

会期

2002年4月23日(火) ~ 2002年6月16日(日)

展覧会概要

モネ展―睡蓮の世界 モネテン スイレンノセカイ

パリ、オランジュリー美術館の睡蓮の壁画を「印象派のシスティナ礼拝堂」と形容したのはシュールレアリスムの画家アンドレ・マッソンでしたが、確かにモネがその晩年の全精力を注ぎ込んだ睡蓮の池のめくるめくような世界は、旧約聖書を題材にしたミケランジェロ畢生の大作に比肩する歴史的な偉業といえるでしょう。パリ北西の小さな村ジヴェルニーで後半生を過ごしたモネは、自宅に隣接する土地に睡蓮の浮かぶ池を作りましたが、やがてそれはこの画家にとって最も重要なモチーフとなりました。静かな池の水面に浮かぶ睡蓮の花とそこに映る樹木や雲など、ごくささやかな世界に集中しながら、モネは全宇宙にも匹敵する無限の広がりを感じさせる空間を描き出して見せます。最初自然の一角の忠実な再現に見えたその画面は、次第に奔放かつ大胆な表現へと移行し、ついには抽象絵画かと見まがうほどの斬新さへと到達しますが、もつれ合う色彩と筆跡に込められた画家の創造への情熱は、今もなお私たちの胸を強く打ち続けます。
オランジュリーの壁画制作の過程で、モネはおびただしい数の睡蓮を描きましたが、今回の展覧会は、それらの作品を中心にこの絵画の巨人、晩年の業績に焦点をあてた日本で初めての試みです。これらの作品には、完成作には見られないのびやかで実験的な精神があふれており、自然を前にしたモネの弾むような息遣いが伝わってきます。世界各地から集められた出品作品の大半は2メートル近い大作揃いで、圧倒的な迫力で私たちを包み込んでくれるでしょう。その革新的な造形表現によって印象派を乗り越え、20世紀の前衛でもあり続けたモネ晩年の傑作の数々をどうぞ存分にお楽しみください。

主催者
名古屋市美術館/中日新聞社/NHK名古屋放送局/NHK中部ブレーンズ
休催日
月曜日(4/29・5/6は開館、4/30・5/7は休館)
観覧料
一般 1200(1000)円
高大生 900(700)円
小中生 600(400)円
※( )内は20名以上の団体料金
展覧会ホームページ
http://www.art-museum.city.nagoya.jp/
展覧会問合わせ先
名古屋市美術館Tel.052-212-0001

会場情報

名古屋市美術館 ナゴヤシビジュツカン

NAGOYA CITY ART MUSEUM

会場住所
〒460-0008
名古屋市中区栄2-17-25 [芸術と科学の杜・白川公園内]
ホームページ
http://www.art-museum.city.nagoya.jp
更新日:2011年1月31日
登録日:1999年3月31日