ID:41466

所蔵作品による小企画展

エルンストによる幻想の絵画

会場

鹿児島市立美術館

KAGOSHIMA CITY MUSEUM OF ART

会期

2013 12月25日(水)~2014 2月9日(日)

展覧会概要

所蔵作品による小企画展 エルンストによる幻想の絵画 エルンストニヨルゲンソウノカイガ

マックス・エルンストは、1891年ドイツのケルン近郊にあるブリュールに生まれました。ボン大学文学部では哲学、心理学、美術史を学び、正式な美術教育を受けていませんが、画家を志し表現主義的な作品を描いていました。第一次世界大戦後、社会の価値観や秩序の否定を主張したダダの運動に参加したのち、シュルレアリスム運動を始めたばかりのアンドレ・ブルトンに招かれてパリに移住、運動を代表する画家の一人となります。その後も1954年ヴェネツィア・ビエンナーレで大賞を受賞するなど活躍し、1976年に没するまで多彩な技法を駆使し、無意識の世界に潜む神秘性を幻想的な作品に表し続けました。
本展覧会では、版画集《博物誌》の全34点に油彩画《石化せる森》を加えた計35点の絵画を紹介します。
《博物誌》は、板や硬貨など凹凸のある素材に紙を乗せ、鉛筆でこすって物体の表面を転写するフロッタージュの技法を用いた最初の版画集になります。博物誌とは、動植物や気象、天体など自然界の事象を記載した書物のことを指しますが、そのタイトルにふさわしい自然界の成り立ちをテーマに版画集は構成されています。
《石化せる森》の中に描かれた無機質で石化したように見える森には、絵具を塗った画布の下に木片を置き、絵具が乾く前に木目が浮き出るよう表面から絵具をこすり取るグラッタージュという技法が使われています。エルンストの代表作なテーマで60点以上にのぼる「森」シリーズの1点です。
いずれも、木目や葉、麻布、筆の跡など、様々なものから写し取った物質の地肌を巧みに重なり合わせ、新たなイメージとして画面中に再構成されています。エルンストが言うところの「無意識への旅に出るための解放手段」であるフロッタージュなどの技法と、そこから誘発された連想によって生み出された幻想の世界をお楽しみください。

休催日
月曜日(祝日の場合は翌平日)、12/29~1/1
開催時間
9時30分 ~ 18時
入館は17時30分まで
観覧料
一般300円 高大生200円 小中生150円
※所蔵品展と共通。年間パスポートでもご覧いただけます。
■年間パスポート発売中
一般600円、高大生400円、小中生300円
購入日から1年間、当館の所蔵品展および小企画展を何度でもご覧いただけます。(特別展は前売り料金でご覧いただけます。)
展覧会ホームページ
http://kagoshima.digital-museum.jp/artmuseum/2013/kikaku26.html

イベント情報

■ギャラリートーク(担当学芸員による作品解説)
2013年12月28日(土)、2014年1月11日(土)、1月25日(土)、2月8日(土)
各日、午後2時から

会場情報

鹿児島市立美術館 カゴシマシリツビジュツカン

KAGOSHIMA CITY MUSEUM OF ART

会場住所
〒892-0853
鹿児島市城山町4-36
ホームページ
https://www.city.kagoshima.lg.jp/artmuseum/
更新日:2013年12月17日
登録日:2013年12月17日