ID:3947

小企画「山田皓齋展」

会場

芦屋市立美術博物館

Ashiya City Museum of Art & History

会期

2002年5月18日(土) ~ 2002年6月9日(日)

展覧会概要

小企画「山田皓齋展」 ショウキカク「ヤマダコウサイテン」

1938年より終生芦屋に居住した山田皓齋(やまだ・こうさい、1906~1997)は、芦屋市美術協会が1948年に創設されたときからの会員で、協会主催の芦屋市展では第1回目から日本画部門の審査員を務め、以後1996年の第49回に及ぶまでその任にあたった、芦屋にゆかりの深い画家です。
山田は大阪で生れ育った後、東京美術学校に学び、在学中から青木大乗に師事して大きな影響を受けました。青木は洋画・日本画の区別を非本質的と考え、「洋の東西を問わず、そのよき処を取入れて我国の新美術として価値ある新日本画を創作」することを目指したのです。その姿勢に共鳴した山田は、青木の主宰する新燈社や大日美術院に加わり、1930年代は洋画・日本画いずれの作品も発表して、まさに「洋の東西を問わ」ない制作活動を展開しました。戦後は新美術協会の設立(1954)に尽力し、その代表となって会の発展に努めましたが、ここでも「各自が自由な立場にあって新しい絵画・彫刻を創造する」ことを目標に掲げ、既成の区分に囚われない柔軟な態度を明らかにしました。
このような志向は、いわゆる日本画の枠に収まり切らない山田独特の作風を生む素地となり、やがてそれは、1960年代半ばに制作が開始されるロマネスクを主題にした一連の作品に結実します。山田にとってロマネスクとは、自身が持つ「素朴さ」への憧憬を明確化し、それを具体化するための触媒のような役割を果たすものだったのであり、これを転機として1980年代には、世界各地のプリミティブな彫刻や壁画、古墳時代の埴輪、あるいは飛鳥・白鳳・天平時代の仏像へと関心を広げてゆき、これら様々なモティーフを組み合わせて特異な作風を確立しました。
本展では、ロマネスクを取り上げた作品を中心に展観し、その素描も併せて展示することで山田作品の独自性を浮き彫りにすると共に、彼を魅了した「素朴さ」とは何であったのかを探ります。

主催者
芦屋市立美術博物館、(財)芦屋市文化振興財団
休催日
月曜日
観覧料
一般 300(240)円
大高生 200(160)円
中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
展覧会ホームページ
http://www.ashiya-web.or.jp/museum/
展覧会問合わせ先
tel 0797-38-5432

会場情報

芦屋市立美術博物館 アシヤシリツビジュツハクブツカン

Ashiya City Museum of Art & History

会場住所
〒659-0052
芦屋市伊勢町12-25
ホームページ
https://ashiya-museum.jp/
更新日:2010年9月29日
登録日:1999年3月31日