ID:36400

平成24年度企画展

増村益城(ますむらましき)展

―人間国宝 漆を極める―

会場

千葉県立美術館

CHIBA PREFECTURAL MUSEUM OF ART

会期

平成24年11月17日(土)~12月27日(木)

展覧会概要

平成24年度企画展 増村益城(ますむらましき)展 マスムラマシキテン ―人間国宝 漆を極める―

漆の美を追求し、その表現を拡げた増村益城(ますむらましき)[本名・成雄(なりお):明治43年(1910)~平成8年(1996)]は、熊本県上益城郡益城町に生まれました。熊本市立商工学校漆工科を卒業後、奈良で辻永斎(つじえいさい)に師事し、仏具などを制作する一方、古美術の傑作に触れて、その塗りと造形を研究しました。二年間の修行を経て22歳の年に上京し、赤地友哉(あかじゆうさい)に師事し、「髹漆(きゅうしつ)」(漆を塗る技法)を学びました。
増村は早くから美術工芸家を目指し、日本漆芸院展、新文展(後の日展)などへ積極的に出品して入選を果たし、戦後は日展に出品する一方で、漆に関する研究会を自宅で開いたりしました。
昭和31年、46歳の年に、第三回日本伝統工芸展へ初出品し入選、翌年《乾漆盛器》で最高賞である総裁賞を受賞、この後連続して奨励賞、文化財保護委員会委員長賞を受賞し、美術工芸家としての評価を確立しました。以後、同展の中心的な作家の一人として出品を続け、昭和53年、68歳の年に重要無形文化財「髹漆」保持者、いわゆる人間国宝に認定されました。「髹漆」とは、漆塗りによる漆工芸を示す広い言葉ですが、増村はその中の「乾漆(かんしつ)」と呼ばれる、元となる原型の上に、麻布と漆を塗り重ねて成形する技法を得意としました。
昭和57年には千葉県柏市に移り住み、没するまでの十数年間にわたり、柏市を拠点に制作を続け、柏の葉をデザインした《紙胎朱溜葉盤》などの作品を残しました。
増村は、粘土と石膏による独自の造形と、伝統的な塗りの技術を見事に融合させ、現代感覚溢れる優れた作品を残しました。本展では戦前から晩年までの漆作品約90点と、参考資料や道具類、映像記録等を紹介し、漆の表現の可能性を生涯追い続けた、増村益城の世界を紹介します。

主催者
千葉県立美術館
協賛・協力等
【協力】熊本県立美術館、東京国立近代美術館、医療法人ましき会益城病院
【後援】NHK千葉放送局、チバテレ、ベイエフエム、千葉県ケーブルテレビ協議会、千葉日報社、朝日新聞千葉総局、産経新聞社千葉総局、日本経済新聞社千葉支局、毎日新聞千葉支局、読売新聞東京本社千葉支局、東京新聞千葉支局、公益社団法人日本工芸会、日本文化財漆協会(順不同)
休催日
月曜日(但し12月24日は開館し、翌日休館)
開催時間
9:00 ~ 16:30
観覧料
大人 500(400)円、高校・大学生 250(200)円
*( )は20名以上の団体料金/中学生以下・65歳以上の方、障害者手帳をお持ちの方及び介護者1名は無料
展覧会ホームページ
http://www.chiba-muse.or.jp/ART/special/121117masumura/

イベント情報

ミュージアムコンサート「弦楽四重奏による室内楽コンサート」
日時:平成24年11月24日(土)14:00~
演奏者:ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉のメンバー
参加費:無料
申込み:往復ハガキに「ミュージアムコンサート参加希望」と記し、希望者氏名(複数名可)・住所・電話番号を明記の上、千葉県立美術館普及課コンサート係までお申し込みください。11月8日(木)必着。定員200名を超えた場合は抽選。

美術講演会「増村益城の人と芸術」
日時:平成24年12月16日(日)14:00~
講師:柳橋 眞(金沢美術工芸大学名誉教授)
参加費:無料《当日受付・先着200名》

ギャラリー・トーク
日時:11/18・25・12/2・9・23 14:00~
講師:当館学芸員
参加費:入場料が必要です《当日受付》

会場情報

千葉県立美術館 チバケンリツビジュツカン

CHIBA PREFECTURAL MUSEUM OF ART

会場住所
〒260-0024
千葉市中央区中央港1-10-1
ホームページ
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/ART/index.html
問い合わせ先
043-242-8311
更新日:2012年11月11日
登録日:2012年11月7日