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宮本三郎のデッサン教室

会場

世田谷美術館分館 宮本三郎記念美術館

Miyamoto Saburo Memorial Museum

会期

第3期 12月11日(火)⇒2013年3月20日(水祝)

展覧会概要

宮本三郎のデッサン教室 ミヤモトサブロウノデッサンキョウシツ

洋画家・宮本三郎(1905-1974)は、晩年病に臥せるまで、毎朝欠かさずアトリエに入りモデルを前にしていただけではなく、時間があればどこでも手を動かし、スケッチを行っていたといいます。宮本は素描の名手と賞されましたが、それはもともとの素質だけではなく、若かりし頃から晩年にいたるまでの日々の反復的な鍛練によるものでしょう。また、探究心旺盛な宮本は古今東西の美術にまつわる知識を身につけ、それを土台とし、自らの著書や誌面でデッサンすることの意味や方法論を幅広い視点から述べています。それらは、宮本三郎によるデッサン教室であると同時に、宮本が考えるデッサンの有用性を示すものと受け取れます。次の一節は、「なぜ宮本三郎はデッサンを欠かさなかったのか?」を理解する手助けになるものです。

「よくみるということが大切である。だが、よくみるということは、なにもこまかく細部を注意してみるということではない。全体をみるということであり、全体を比較するということであり、その細部にとらわれないで単純な大きな様相をつかむことである。(中略)見ること、描くことに新しい感動が伴わなければ、勉強にはならない。感動するためには、常に新しいものの発見がなければならないのである。」 (宮本三郎『人物の描き方』美術出版社、1959年)

当館で収蔵している3,500点以上を数える宮本三郎のデッサンの多くは、発表されることが前提のものではありません。そこに含まれる直感的に対象を捉えたスピード感のあるクロッキーや、油絵のためのアイデアスケッチの数々を見ていると、宮本が同じモデルや静物を、意識的に構図や描き方を変化させ、繰り返して描いていることがわかります。つまり、宮本は同じモティーフであっても、それらを「よくみる」ことで「常に新しいものの発見」を目指し、丹念にデッサンを重ねたのです。
宮本が遺したデッサンの数々、そしてデッサンの魅力や技法について述べた言葉を顧みる、この「宮本三郎のデッサン教室」を通して、画家の観察眼と表現との関わりの深さをご覧ください。

休催日
毎週月曜日(ただし、祝・休日と重なった場合は開館、翌日休館)、年末年始(12月29日~1月3日)
開催時間
10:00 ~ 18:00
入館は17:30まで
観覧料
一般200(160)円、大高生150(120)円、65歳以上/中小生100(80)円
*障害者の方は100(80)円。ただし障害者で小・中・高・大学生、および障害者の介護者(当該障害者1名につき、1名に限る)は無料。
*( )内は20名以上の団体料金。小・中学生は土、日、祝・休日は無料。
展覧会ホームページ
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/annex/exh_detail.php?id=my_exh00009

イベント情報

参加する「デッサン教室」
1 講演会 〈作り手から見た宮本三郎〉 第7回
諏訪 敦(画家) 「閉館後の美術館で、素描を語ろう」
夜の美術館でデッサンを語る
2013年2月9日(土) 19:30~21:00
定員:70名(事前申込制) 料金:500円

2 写生講座
久保木桂子(日本画家) 「淡彩で花を描く」
花の写生を通して、ものの見方、描き方を学ぶ
2013年2月23日(土)、3月3日(日) 10:30~17:00
定員:各日15名(事前申込制) 料金:2,500円

3 ワークショップ
松岡 亮(絵を描く) 「Play Paint」
床一面に敷いた紙に、参加者一人につきクレヨン一箱を使い切って絵を描く
2013年3月10日(日) 14:00~15:30
定員:20名(事前申込制) 料金:1,000円

*各イベントの詳細とお申込方法は、12月以降当館ホームページにてお知らせいたします。

会場情報

世田谷美術館分館 宮本三郎記念美術館 セタガヤビジュツカンブンカン ミヤモトサブロウキネンビジュツカン

Miyamoto Saburo Memorial Museum

会場住所
〒158-0083
世田谷区奥沢5-38-13
ホームページ
http://www.miyamotosaburo-annex.jp/
更新日:2012年12月3日
登録日:2012年7月25日