ID:32449

金重有邦 KANESHIGE YUHO

生まれくるもの

Emerging Forms

会場

菊池寛実記念 智美術館

Musee Tomo

会期

2012
1,21(土)‐3,31(土)

展覧会概要

金重有邦 カネシゲユウホウ 生まれくるもの

KANESHIGE YUHO Emerging Forms

金重有邦(ゆうほう)は、昭和25(1950)年、岡山県備前市伊部に、陶芸家、金重素山(そざん)(1909~95)の三男として生まれ、武蔵野美術大学で彫刻を学んだのち、父のもとで陶芸を始めました。父、素山は、備前焼中興の祖とされる兄、陶陽(とうよう)(1896~1967)とともに、桃山時代に焼造された古備前の土味と焼け成りを求めてその再興に尽力し、現代の備前焼の展開に大きな影響を及ぼしました、
有邦もまた備前焼の歴史、伝統を尊重し、茶陶の制作に軸足をおいています。その一方で、独自の作風を展開し、2002年頃からは、陶陽が見出した上質な「田土(たつち)」の代わりに、自ら吟味した「山土(やまつち)」を用い、新たな登窯を築いて焼成してきました。山土は、田土にくらべて可塑性が低く、一気呵成に仕上げることになりますが、土に寄り添うがごとくの造形は、有邦の轆轤のリズムと、土の素朴な味わいとの融合を見せています。また2006年の大甕制作を経て考案した紐作りと轆轤を組み合わせる成形法は、フォルムの自在さやダイナミックな焼け成りなど、作品に重厚さをもたらしています。作家の試みは、桃山備前を拠り所としてきた近現代の造形観からの離脱であり、焼締め陶の「土」と「焼き」の魅力を再発見させてくれるものです。展覧会では、この10年間に制作された作品のなかから厳選したおよそ60点の花入、水指、甕、茶器、茶碗を展観し、作陶の変遷と深まりをご覧いただきます。

主催者
財団法人菊池美術財団
休催日
毎週月曜日
開催時間
午前11時 ~ 午後6時
入館は午後5時30分まで
観覧料
一般 1,000円/大学生 800円/小・中・高生 500円

イベント情報

講演会・対談・鼎談
Ⅰ.講演会 「金重陶陽、素山、有邦について」 1月28日(土)
林屋晴三(当館館長)
Ⅱ.対談① 「作家と語る①-備前焼の今と未来」 2月18日(土)
唐澤昌宏氏(東京国立近代美術館工芸課長)+金重有邦氏
Ⅲ.鼎談 「1950年生まれの僕ら―受け継いできたこと、変えたいこと」
3月3日(土)
隠崎隆一氏(陶芸家)+川瀬忍氏(陶芸家)+金重有邦氏
Ⅳ.対談② 「作家と語る②-茶の湯における焼締め陶について」 3月10日(土)
赤沼多佳氏(三井記念美術館参事)+金重有邦氏

当館B1階展示室にて いずれも午後3時より(観覧料のみ、聴講無料)

ナイト・ミュージアム【「見る」・「触れる」・「聴く」~作家とともに~】
「触れる」会 立札茶会+作家とミニトーク 2月18日(土) 席主=林屋晴三
「聴く」会 能管ライブ+作家とミニトーク 3月3日(土)
演奏=藤田六郎兵衛氏(能楽笛方藤田流11代宗家)
「見る」会 生け花ライブ+作家とミニトーク 3月10日(土)
講師=武内範男氏(日本文化史研究家)

当館B1階展示室にて いずれも午後6時半より(開場=午後6時)
参加費 お一人様3,000円(観覧料を含みます)
*展覧会の招待券をご持参の方は2,000円となります。
定員=およそ50名様 お申し込みは当館まで(電話03-5733-5131)

学芸員によるギャラリートーク

2月4日(土)、11日(祝・土)、25日(土)、3月17日(土)、24日(土)
各日午後2時より

西洋館見学会
2月18日(土)、3月17日(土) 各日午前11時より(予約制・定員20名様)
当館敷地内の西洋館(登録有形文化財)は、大正時代に建てられた後、修復を重ねながらも建具等の室内装飾が丁寧に保全され、今日まで使用されている希有な建物です。通常非公開の内部を、展覧会の期間中に特別公開いたします。
西洋館のご案内(建築家 篠田義男氏による)、美術館観覧料(学芸員の解説付き)、レストラン ヴォワ・ラクテでのランチを含め、お一人様8,000円です。
お問い合わせ・ご予約は当館まで(電話03-5733-5131)

会場情報

菊池寛実記念 智美術館 キクチカンジツキネン トモビジュツカン

Musee Tomo

会場住所
〒105-0001
港区虎ノ門4-1-35 西久保ビル
ホームページ
https://www.musee-tomo.or.jp/
更新日:2012年1月3日
登録日:2011年12月30日