ID:27919
玲没後25年 鴨居 玲 終わらない旅
会場
河口湖美術館
KAWAGUCHIKO MUSEUM OF ART
会期
2010年4月10日(土) ~ 2010年6月13日(日)
展覧会概要
玲没後25年 鴨居 玲 終わらない旅 レイボツゴ25ネン カモイ レイ オワラナイタビ
もしかしたら不確かなままでしかないのかもしれない、わたしたち人間のそれぞれの生。あるとき我執を離れて省みれば、はて、生きる意味とは何なのか、そも自分は何者なのか-。
こうした問いはおそらく昔も今も、誰しもが心に秘めている普遍的な疑問なのではないでしょうか。それを絵筆で問い続けたひとりの画家がいました。その名は鴨居玲。没してはや25年、いまなおその作品は人の心を惹きつけてやまないのです。
新聞記者の父のもとに生まれた鴨居玲は、金沢で幼年期を、のちに父の転勤にともなってソウル、大阪で少年期を過ごしました。戦後まもない時期に新設された金沢美術工芸専門学校(現在の金沢美術工芸大学)で画家宮本三郎(1905-1974)の教えを受け、大阪、神戸、ヨーロッパ、南米、と各地を遍歴しながら活動。41歳の時、当時画壇の登竜門だった安井賞を受賞して一躍脚光を浴びます。その後スペイン中部の小村、またその後に神戸、と居を移しながら人気作家としての道を歩みますが、高い評価と賛辞をうけるいっぽうで、生きるがゆえの懊悩にさいなまれてでしょうか、晩年には周囲に自死を予告して未遂するなどの奇行を繰り返すようになり、57歳の時、ついに自らの意思によってその人生を終えます。
疲れ果てた廃兵、夢とうつつの境を失った酔っぱらい、虚空にたたずむ建造物、皺にまみれた醜い老人....、暗く重い画面に照らし出されるように劇的に描かれた人物たちの、眼窩の影に隠れた視線の向かう先を読むことはできない。この画家が描く人物は実はほかでもない、モデルに仮託した自画像。そして、人々が彼の作品に共感をおぼえるのは、それがわたしたち自身の姿と重なるからなのです。
本展では鴨居玲の初期から最晩年に至る、油彩画を中心に約80点の作品を展示いたします。
- 主催者
- 河口湖美術館
- 休催日
- 火曜日 ※5/4、6/1、6/8は開館します。
- 観覧料
- 一般・大学生800(720) 高校生・中学生500(450)
※( )内は8名以上の団体料金 - 展覧会ホームページ
- http://www.fujisan.ne.jp/kgmuse/
- 展覧会問合わせ先
- TEL.0555-73-2829 FAX.0555-76-7879
会場情報
河口湖美術館 カワグチコビジュツカン
KAWAGUCHIKO MUSEUM OF ART
- 会場住所
-
〒401-0304
南都留郡富士河口湖町河口3170 - ホームページ
- http://kgmuse.com/
登録日:1999年3月31日