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生誕100年 荘司福展

花、大地、山―自然を見つめて

会場

神奈川県立近代美術館 葉山

The Museum of Modern Art, Hayama

会期

2009年4月11日(土) ~ 2009年6月14日(日)

展覧会概要

生誕100年 荘司福展 セイタン100ネン ショウジフクテン 花、大地、山―自然を見つめて

生誕100 年を記念して、日本画家 荘司 福(1910-2002)の回顧展を開催いたします。
荘司福は、1910(明治43)年に父の仕事の関係で赴任していた長野県松本で生まれました。青春時代に東京の女子美術学校で日本画を専攻しましたが、卒業後、若き数学者荘司篤と結婚し、東北の仙台に新居を構えました。しかし、夫は結核にかかり、若くして命を失います。二人の乳飲み子を抱えながら、荘司福が生きる目標としたのが日本画の創作活動でした。
画家として仙台でスタートさせた前半生と、その後に過ごした東京、横浜での後半生を通じて荘司福の創作活動は、戦後の日本画の歩みをそのまま体現したといえます。戦後の洋画を貪欲に吸収していった1950 年代の作品から始まって、荘司福は、徐々に東北の生活や信仰に共感を寄せていきました。1960 年代から1970 年代にかけては、海外への取材にも意欲的に取り組み、インドやネパール、さらにエジプトやケニアといったアフリカにまで足を延ばします。仏教遺跡やオリエントの神々に接することで、古代への思いを創作に生かそうとしていきました。そして、若き日に東北の土俗的な神々を題材にした素朴な美意識に彩られた作品から、1980年代に入ってくると、静謐で玄妙な画風を経て、日本画の世界に独特の深遠な境地を生み出すようになっていきました。1980 年に70 歳を迎えた荘司福は、さらに亡くなる92 歳までの晩年の20 年間を、自然との対話に努め、苔むした石が連なった《刻》(1985)や清々しい早春をとらえた《到春賦》(1987)といった傑作を生み、さらに自然と交感し、ついには自然と融和した精神状態で《明け行く》(1999)や《春の海》(1999)などの絵画を描く境地に至ったのでした。
今回の展覧会は、荘司福の没後初めての大規模な回顧展で、代表作約90 点を通して、荘司福の雄大で厳粛な世界を展観します。戦後の日本画の質の高い到達点の一つを示す荘司福の芸術をご堪能下さい。

主催者
神奈川県立近代美術館、神奈川新聞社
休催日
月曜日(ただし、5 月4 日は開館)、4 月30 日(木曜)、5 月7 日(木曜)
観覧料
一般900円(団体800円)、20歳未満・学生750円(団体650円)、65歳以上450円
団体料金は20名様以上から適用されます。
高校生以下の方、障害者の方はすべて無料です。
展覧会ホームページ
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/
展覧会問合わせ先
電話:046-875-2800(代表)

会場情報

神奈川県立近代美術館 葉山 カナガワケンリツキンダイビジュツカン ハヤマ

The Museum of Modern Art, Hayama

会場住所
〒240-0111
三浦郡葉山町一色2208-1
ホームページ
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/
更新日:2011年3月2日
登録日:2005年4月6日