ID:24279

煌きのペルシア陶器

-11~14世紀の技術革新と復興-

会場

中近東文化センター附属博物館

The Middle Eastern Culture Center

会期

2008年3月8日(土) ~ 2008年7月6日(日)

展覧会概要

煌きのペルシア陶器 キラメキノペルシアトウキ -11~14世紀の技術革新と復興-

イスラーム時代に制作されたペルシア陶器は、11世紀に中央アジアから到来したトルコ系の王朝セルジューク朝(1038-1194)の時代に大きな転機を迎えました。この王朝のもとではペルシア語が使われ、ペルシア文学や諸学が隆盛しました。そしてこの時代が、『ペルシア陶器の黄金期』とも称される陶器がひときわ煌いた時代でもあったのです。
従来の陶器は一種類の陶土で製作されていましたが、セルジューク朝になると何種類かの陶土を混ぜ、さらにガラスの粉などを加えて白く薄くそして丈夫な陶器が作られるようになりました。また陶土の改良に伴って、釉の色も透明釉やトルコ石を思わせる明るい青色が主流になったのです。さらに陶器を飾る装飾技法にも、彩画・刻線・浮彫り・蛍手・掻落などが見られ、光輝くラスター彩陶器がイランで最盛期を迎えたのもこの時代でした。まさにペルシア陶器に技術革新が起こった時代だったのです。
13世紀に東方から侵入したチンギス・ハーンの孫フラグに率いられたモンゴルは、イラン各地の都市を破壊し、陶器生産も一時衰退しました。その後フラグにより建てられたイル・ハーン朝(1258-1353)の時代に一部の窯は復興し、新たにラジュバルディーナ(ラピスラズリー)やスルタナバードと称される、この時代独特の陶器が生み出されました。
本展は、昨年から始まったペルシア陶器をテーマとした第2回目の展覧会です。約200点の11世紀から14世紀のペルシア陶器や中国陶磁器、イランの遺跡から採集された陶片資料などをとおして、セルジュ-ク朝時代の陶器の技術革新からイル・ハーン朝の窯場の破壊と復興までを東西交渉史にもふれながら紹介します。鮮やかな色彩とバラエティーに富んだ装飾技法で彩られた『煌きのペルシア陶器』の世界をお楽しみください。

主催者
財団法人中近東文化センター附属博物館
休催日
月曜日・木曜日 祝日は開館 振替休日なし
観覧料
一般800円/高大生500円/65歳以上400円/中学生以下は無料
団体15名以上200円割引
三鷹・武蔵野市民100円(受付で住所のわかるものをご提示ください)
展覧会ホームページ
http://www.meccj.or.jp
展覧会問合わせ先
0422-32-7111

会場情報

中近東文化センター附属博物館 チュウキントウブンカセンターフゾクハクブツカン

The Middle Eastern Culture Center

会場住所
〒181-0015
三鷹市大沢3-10-31
更新日:2010年11月25日
登録日:1999年3月31日