ID:23325

ロシア絵画の神髄 国立ロシア美術館展

会場

愛媛県美術館

THE MUSEUM OF ART,EHIME

会期

2007年10月3日(水) ~ 2007年11月11日(日)

展覧会概要

ロシア絵画の神髄 国立ロシア美術館展 ロシアカイガノシンズイコクリツロシアビジュツカンテン

ロシア絵画の黄金時代と呼ばれる19世紀後半は、ロシア社会が大きく転換し、文化が躍動した時代でした。17、18世紀にピョートル1世、エカチェリーナ2世によって推し進められた近代化政策によりイタリア、フランス、ドイツなどの西洋美術に深い影響を受け、それを基盤として、ロシア独自の芸術を開花させたのです。
当時、皇帝による専制政治に反発し、各地で反乱が起こります。芸術の世界においても1863年の「14人の反乱」は歴史に残る画期的な出来事でした。皇室美術アカデミーの権力に反発した優秀な学生14人が、アカデミー美術学校の卒業試験を拒否し、退学したのです。その先導者がイヴァン・クラムスコイ(1837-1887)でした。クラムスコイをはじめとするグループが1870年に結成したのが、移動美術展協会です。自由な意思で、ありのままにロシア社会の現状や理想を表現すること、そして作品をロシア国内の地方都市にも巡回して展覧し、広く人々の目に触れさせることを目指し、実現させたのでした。これらの作品の中に描かれているのは、ロシアの大自然、そして一所懸命に生きる人々でした。
巨匠イリヤ・レーピン(1844-1930)はこれらの画家たちの中で突出した存在でした。その広い好奇心と探究心をもって、ヴォルガ川の舟曳き労働者や、十字架の行列をなす民衆の姿を大作に仕上げました。《ヴェーラ・レーピナの肖像》はレーピンの長女の肖像画です。レーピンは文豪トルストイや音楽家ムソルグスキー、リムスキー=コルサコフ等の著名な文化人の肖像画を手掛ける一方で身近な家族の姿を多く描いています。これらの作品を通じて、人を愛し、その姿や生き方を熱心に観察した画家の眼を感じることができることでしょう。まさに真実こそが美であったのです。
この展覧会で、画家たちの真摯な思いが込められたロシア絵画の魅力を十分に堪能していただければ幸いです。

休催日
毎週月曜日(祝日及び振替休日に当たる場合は、その翌日)ただし、毎月第1月曜日は開館、翌火曜日が休館。
観覧料
大人1200(800)円 高校生700(500)円 小中生400(200)円 高齢者・障がい者800円
※( )内は前売券
展覧会ホームページ
http://www.ehime-art.jp/
展覧会問合わせ先
TEL:089-932-0010

会場情報

愛媛県美術館 エヒメケンビジュツカン

THE MUSEUM OF ART,EHIME

会場住所
〒790-0007
松山市堀之内
ホームページ
https://www.ehime-art.jp/
更新日:2010年10月29日
登録日:1999年5月12日