ID:22802
北欧モダン デザイン&クラフト
ムーミンをはぐくんだ自然と文化の生活
会場
宇都宮美術館
Utsunomiya Museum of Art
会期
2007年7月1日(日) ~ 2007年9月2日(日)
展覧会概要
北欧モダン デザイン&クラフト ホクオウモダン デザイン&クラフト ムーミンをはぐくんだ自然と文化の生活
ドイツに隣接するデンマーク、海峡を隔てたスウェーデンとノルウェー、ロシアの影響も受けてきたフィンランドは、風土と文化が異なる国々です。これらの地域を、総称して「北欧」と呼びます。デザインに対するアプローチでは共通認識で結ばれ、独自の優れた造形を築きながら、豊かなライフ・スタイルを育んできました。
地理的、歴史的に見れば、デンマークを別にすると、ヨーロッパ経済の中心から離れているために、産業革命の到来は19世紀後半のことであり、工業の発展と都市化、モダニズムの洗礼も決して早くはありませんでした。これに厳しい気候、広大な自然、人口密度の低さがあいまって、人々は家に集い、必然的に「居心地のよいインテリアに囲まれた生活」を志向したのです。北欧の近代建築・工芸は、機能性を重視した自然素材によるものが主流ですが、長い冬を明るく過ごすために、あたたかみのある「色」と「光」で彩られる、という特質も見逃せません。伝統的に、生活に密着したハンディクラフトも盛んです。
1940年代後半~60年代の北欧は、世界の市場を満たす質の高い家具、家庭用品の供給源となり、デザインによる産業振興が推進されます。多くの個性溢れる作家が活躍し、独自にグッド・デザインを拓いた企業も一丸となって、「北欧モダン」と呼ばれるスタイルが形成されました。1960年代の後半には、ナチュラルな素材、簡素なフォルム、あたたかみのあるテイストが、バウハウスの流れを汲む先鋭な「インターナショナル・スタイル」に対するアンチテーゼ、モッズやヒッピーに代表される若者文化と共鳴します。こうして、ヴェルナー・パントンやエーロ・アアルニオの未来主義的なプラスティック家具、マリメッコの若々しいファッション、アート寄りの現代工芸、新しい感覚のハンディクラフトが一世を風靡しました。これらがアメリカやイギリスから世界へ広がり、日本にも波及したことはいうまでもありません。
伝統、機能、表現――三つの視点から「北欧モダン」を回顧する本展では、普遍的でやさしいデザイン、おだやかで心地良いライフ・スタイルのルーツと展開を、多角的に検証します。また、これまで日本では言及されることが少なかった工業製品、1970年代後半以降の動向についても、「ハイテク」「子ども」「エコロジー」などの視点から紹介します
- 主催者
- 宇都宮美術館、下野新聞社
- 休催日
- 毎週月曜日、祝日の翌日(7月17日)
- 観覧料
- 一般700(560)円 大高生500(400)円 中小生300(240)円
( )内は20名以上の団体料金
身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方と、その介護者1名は無料 - 展覧会ホームページ
- http://u-moa.jp
- 展覧会問合わせ先
- TEL.028-643-0100
会場情報
登録日:1999年3月31日