ID:22647
Eternal Spring
アダム・ブース日本画展
会場
ギャラリー・エフ
Gallery ef
会期
2007年3月16日(金) ~ 2007年4月15日(日)
展覧会概要
Eternal Spring エターナル スプリング アダム・ブース日本画展
アダム・ブースは日本を活動の拠点に置くイギリス人の日本画家です。 彼は、南米やアフリカ、アジアなど世界の美術を研究するなかで日本美術と出逢い、そのシンプルさに魅了されました。2001年に来日、東京藝術大学に籍を置きながら、日本文化について学び始めます。日本画を自らの表現手段として選び、伝統的な技法を真摯に学んだ彼は、俵屋宗達をはじめとする日本画家たちの影響を受けつつ、日本や中国の民話・神話、南米やアフリカ、チベットといった世界各地の芸術から得た着想を凝縮し、異文化のモチーフを混在させることで、自身の世界観を構築してきたのです。 高い画力と独創的な世界観を持つアダム・ブースが主なモチーフとしているのは、桃と白象、そして珍奇な鳥たちです。 アジアの文化では、桃は長寿のシンボルであるとともに、人間の欲望の象徴であるとされていますが、その欲望は神に禁じられています。ブースの作品に描かれている桃は、空から落ちては浮かび、時には燃えます。彼は、桃を人間の叶わぬ欲望、手の届かない希望として描いているのです。白象は、さまざまな大きさに形や姿を変え、浮かび上がります。白象の姿を変化させることにより、真実と現実に対する疑問を提示するのです。そして、珍奇な鳥たちは、桃と白象のあいだに存在することで、緊張感を引き立てます。 アジアの美術史を通じて、鳥と象は吉兆の象徴として描かれてきましたが、アダム・ブースの作品では、疑惑も提示しています。絵の矛盾によって物事の関係性が変化し、桃に対する鳥と象の「意図」について考えることを観る者に誘うのです。 アダム・ブースは、3月16日から4月15日にかけて開かれる展覧会に”Eternal?Spring”(永遠の春)というタイトルを付けました。彼は、こう問いかけます。 「神話の桃源郷のような、平和的な理想国を表現したいと考えこのタイトルを付けました。『永遠の春』の国は、我々の理想的な象徴のまま、桃と同じように手に入らないものなのでしょうか。それとも私たちの力で世の中を平和な『永遠の春』へと変えてゆくことができるのでしょうか」 桜の咲き乱れる季節、東京・浅草にある江戸時代末建立の土蔵を再生したアートスペースに、春の象徴としての桜を取り入れた新作など描き下ろしの十数点によって、アダム・ブースの「永遠の春」の世界が現れます。
- 休催日
- 毎週火曜日
- 観覧料
- 入場無料
- 展覧会ホームページ
- http://www.gallery-ef.com
- 展覧会問合わせ先
- 03-3841-0442
会場情報
ギャラリー・エフ ギャラリー・エフ
Gallery ef
- 会場住所
-
〒111-0034
台東区雷門2-19-18
登録日:2004年1月19日