ID:22178
日日是好日
~雑誌『心』に集う人々~
会場
調布市武者小路実篤記念館
会期
2007年4月28日(土) ~ 2007年6月3日(日)
展覧会概要
日日是好日 ニチニチコレコウジツ ~雑誌『心』に集う人々~
武者小路実篤は、第二次世界大戦終戦後二年ほどたったある日、新しい雑誌の発行を思い立ちます。
「僕が今日の日本で信頼出来る人々と思っている人に集まってもらって、それ等の人が自分の思っている事を正直に書ける雑誌をつくろう。今の日本人の内にはそういう正直な人間の本音を求めている人が決して少なくないはずだ。(中略)『白樺』は無名の若者許りの雑誌だった。今度は有名な老人許りの雑誌を出そう。」(『一人の男』)このとき、実篤は60歳を超えていましたが、創作意欲は衰えることはありませんでした。
そして、実篤は「生成会」を作り、その同人雑誌として昭和23年7月に『心』を創刊します。
『心』創刊に集った同人は、実篤が意図した通り、それぞれに大きな業績のある知識人ばかりでした。その範囲も、実篤や志賀直哉はじめ作家や詩人・歌人など文学者、梅原龍三郎や高村光太郎など和洋を問わず画家・彫刻家など芸術家、また国語学者・新村出や物理学者・仁科芳雄といった研究者・教育者など、日本の文化界全体に及びます。同人には、安倍能成、小泉信三ほか、文部大臣経験者が4人も含まれ、半数近くが文化勲章を授章しています。彼らがそれぞれの専門から『心』に執筆したことで、『心』は同人雑誌であると同時に、総合雑誌としての側面も持ち、昭和56年8月に終刊を迎えるまでの間に、歴史に残る名作や研究論文を数多く送り出してきました。
本展覧会では、これまで取り上げられる機会が少なかったこの『心』にスポットを当て、『心』創刊時の生成会同人42名の人物と業績を紹介することで、改めて雑誌のプロフィールを浮き彫りにする事を試みます。
〈主な展示作品〉
武者小路実篤「発刊の辞」原稿、「真理先生」原稿/志賀直哉「朝顔」原稿/川田順「宿命」歌稿/斎藤茂吉「かたはらに黒くすがれし…」短冊(書)/谷崎潤一郎「若き日の和辻哲郎」原稿/梅原龍三郎「純子像」(油彩)/中川一政「薔薇」(油彩)/安田靫彦「瓢箪の花」(淡彩画)/安倍能成「清風自来」色紙(書)/小泉信三「長与善郎 老杉の図」原稿/中谷宇吉郎「霜どけ」原稿 ほか
*ギャラリートーク
解説:伊藤陽子(当事業団主任学芸員)
日時:5月13日(日) 午後1時30分~2時30分
参加費:入館料のみ
申し込み:不要、直接展示室へ。
- 主催者
- 武者小路実篤記念館
- 休催日
- 月曜日(但し4/30は開館、5/1休館)
- 観覧料
- 大人200円 小・中学生100円
※調布市在住の65歳以上は無料/調布市内在住・在学の小中学生は土曜日は無料パスが使えます。 - 展覧会ホームページ
- http://www.mushakoji.org
- 展覧会問合わせ先
- TEL 03(3326)0648
会場情報
調布市武者小路実篤記念館 チョウフシムシャコウジサネアツキネンカン
- 会場住所
-
〒182-0003
調布市若葉町1-8-30 - ホームページ
- https://www.mushakoji.org
登録日:1999年3月31日