*新春大谷コレクション 彩りの部屋
西宮市大谷美術館では、館蔵品展と称して一年に一度、全館を使って所蔵品を大公開しています。このたびの館蔵品展では、「彩りの部屋」と題して、作品の「色彩」をテーマに展示いたします。
美術作品、とりわけ絵画を鑑賞する際は、主題の表現力や構図、つまり、「何」が「どのように」表現されているかということに関心が向かいがちです。しかし「色彩」も作品の中で重要な役割を果たしています。例えば、「赤」ひとつ採っても作家によって、その色合いが濃かったり、薄かったり、また鮮やかであったり、くすんでいたりというように、微妙な違いがあります。また、油絵具やアクリル絵具、版画などのように技法によっても、色合いは多様に変化します。さらに見る側にも「赤い色」に対してのイメージは、それぞれに思い描く「赤」があり、それは決して同じ色ではないでしょう。
この展覧会では色彩にスポットを当て、それぞれの色彩の多様性を約50点の所蔵品で紹介します。
*特別展示 日本画の四季
特別展示として、平素より展示のご要望が多い近代の日本画を「日本画の四季」と題してまとめて紹介します。近代日本画壇の巨匠、横山大観(よこやま たいかん)の「若葉」をはじめ、美人画家として絶大な人気を誇る、上村松園(うえむら しょうえん)の「蛍」、菱田春草(ひしだ しゅんそう)「秋林遊鹿」、川合玉堂(かわい ぎょくどう)「乗鞍」など、近代の日本画壇に輝かしい業績を残した画家たちによる約20点を展示します。日本画に描かれた四季折々の風情をお楽しみ下さい。
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