当館は、17世紀以降の風景画を、たくさんコレクションしています。風景を描いた絵には、雲がたなびき、草木がそよぎ、波が打ち寄せるなどの光景が描かれ、風が吹いていることをうかがわせるものが多いです。また、たとえ、そのような描写がなくても、どこか大気の動きが感じられるような気がする絵もあります。この展覧会では、「風」をヒントに、あらためて風景画を鑑賞してみようとするものです。眼に見えないものを感じ取ろうとして絵をながめれば、また何か新しい発見があるかもしれません。当館所蔵の日本の近代洋画から、選りすぐりの約20点を展示いたします。