秋田県立近代美術館では、広く県民の方々に当館のコレクションをご覧いただくため、平成13年度の大館郷土博物館での第1回展えお皮切りに移動展を開催してきました。昨年は八森町において移動展を行い、多くの美術ファンの方々にご来場いただいております。本年は、6回目の移動展を能代市で再び開催させていただくことになりました。
このたびの移動展では県ゆかりの作家たちはもちろん、近現在の日本美術界を代表する作家たちの作品も加え、36名による全41点のコレクションをお楽しみいただきます。秋田蘭画の代表的作家小田野直武の重要文化財「不忍池図」をはじめとして、鏑木清方「紅萩」や下村観山の「三保富士」など日本画の秀作、藤田嗣治や小西正太郎らをはじめとする個性豊かな油彩画の数々、他にも秋田の風土を描いた勝平得之の版画や、多彩な表現による彫刻、工芸、書など、皆様のご期待にそえる作品をご紹介いたします。
会場では地元能代市を中心としたボランティアの方々が作品鑑賞のお手伝いをいたします。また、「美」との出会いをお楽しみいただくために、それぞれの作品の鑑賞シートもご用意して多くの皆様のご来場をお待ちしております。
最後に展覧会開催のため多大なご尽力をいただきました能代市と能代市教育委員会、ならびに関係各位に厚くお礼申し上げます。