江戸時代から続く、東京湾を中心とした独特の都市形成の歴史、江戸東京が水辺とどのように関わってきたかを、地図や写真、絵画、模型などで展示します。あわせて、建築家による水の都市東京の将来のヴィジョンも紹介します。
東京は、先端技術で支えられた巨大な情報・経済都市というイメージですが、実はその歴史の中では、ヴェネツィアにも似た「水の都市」と繰り返し言われてきました。
かつて江戸東京の下町は、武蔵野台地の東に広がる低湿地に土木技術を駆使し埋め立てを進めながら、水路が網目状にめぐる独特の都市空間を形成し、人や物が往来していました。明治から昭和初期にかけても、水辺は都市活動の舞台として生き続けていたのです。その風景の美しさは、多くの景観画や古い写真に見事に表現されています。
「東京エコシティ―新たなる水の都市へ」展では、地図や写真、絵画、模型などで、江戸以来の東京の水辺空間の変遷を歴史的に辿るとともに、将来の豊かな「水の都市」の形成に向けてのヴィジョンも紹介します。