財団法人平木浮世絵財団(平木浮世絵美術館)の所蔵する浮世絵は、日本有数のコレクションとして広く知られています。
その特徴は、浮世絵の初期から末期にいたる名品を網羅して収集していることから、その歴史を概観できるところにあります。さらには、著名な絵師たちの代表作の数々を収集していることでも、国の内外から高い評価を得ています。
本展は、錦絵の創始者鈴木春信、美人画の名手喜多川歌麿などによる「美人画」、役者の内面までも描き出し“謎の浮世絵師”の異名を持つ東州斎写楽、役者絵で歌川派の繁栄を築いた歌川豊国などの「役者絵」、山水人物花鳥のみならず万物を描き尽くそうとした葛飾北斎、風景画に新境地を開いた歌川広重などの「風景・花鳥画」の3部構成によって、重要美術品54点を含む約140点を展示し、日本を代表する絵画、浮世絵の世界を堪能していただきます。