南フランスの町モンペリエにあるファーブル美術館は、1828年に画家フランソワ=グザヴィエ・ファーブル(1766-1837)のコレクションをもとに開館しました。ファーブルは、フランス古典主義の流れをくむ画家として活躍しました。また、16~17世紀のイタリア美術や同時代のフランス絵画を収集していました。その後も、ファーブル美術館には優れたコレクションが寄贈され、現在でも充実した所蔵品を誇っています。同館が修復工事のため2006年まで休館することから、主要作品をまとまった形で紹介することが可能となりました。
本展では、ファーブル美術館所蔵の名品90点により、17世紀から19世紀までのフランス絵画を紹介します。ブールドン、カバネル、バジールといったモンペリエ出身の画家に加えて、プッサン、ダヴィッド、ドラクロワ、ミレー、マティスなど、フランスを代表する画家たちの作品を展示します。さらに、クールベの代表作《出会い、こんにちはクールベさん》が日本で初めて公開されます。