タイトル等
所蔵作品展 沈黙の声
会場
東京国立近代美術館
会期
2005-07-26~2005-10-02
休催日
毎週月曜日(9月19日は開館、翌20日休館)
開催時間
午前10時→午後5時(金曜日は午後8時まで)入館は閉館30分前まで
観覧料
一般420円(210円) 大学生130円(70円) 高校生70円(40円)
※「所蔵作品展 近代日本の美術」チケットと共通です。
※( )内は20名以上の団体料金。小中学生、65歳以上は無料です。
概要
「沈黙の声」は、現在際立った活躍を繰り広げている3人の作家の作品を展示し、近年の現代美術の成果の一端を紹介しようとするものです。
遠藤利克(1950年生まれ)は長く水を用いた作品を制作してきました。今回展示される≪欲動―近代・身体≫は、そのうち、90年代後半にはじまる「欲動」と題されたシリーズの一点です。欲動(Trieb)とはフロイトの用語で、本能や衝動など人間の意識の下に潜みその行動を決定付ける根源的な力、といった意味の言葉です。遠藤は、あやふやで生ぬるい現代日本の社会の実情を、作品を通しておおもとから見つめなおそうとしています。
70年代からヴィデオ・アートの中心的な存在であり続けているビル・ヴィオラ(1951年生まれ)の≪追憶の五重奏≫は、passion(激情・受難)という近年のこの作家のテーマが熟成された代表作のひとつです。35ミリ・フィルムにより高速撮影された約1分間の映像が、15分間ほどに引き延ばされたもので、中世からルネッサンスにかけてのヨーロッパの宗教画を参照しつつも、主題はより普遍化され、静寂の中、観るものの感情の深部にじわじわとなにかを訴えかけます。無音を聞くという際立った聴覚体験、超スローモーションによる運動と静止の融合の体験が絶妙に絡みあい、五感が敏感に研ぎ澄まされ、開かれていきます。
≪針の女、2000-2001≫は、韓国の代表的な布を用いたインスタレーション作品で知られるキムスージャ(1957年生まれ)の近作です。長い髪を束ねた地味な服装の女性(作家本人)の周囲を、それぞれの街の群集が、時には無関心に、時には好奇の眼を向けながら通過していきます。映像には何のコメントも編集もなく、さしたる出来事も起こならないのですが、毅然として微動だにせず、まさに針のように人々を貫いていく彼女の後ろ姿は美しく、私たちはそこにいつしか自分の感情を委ねていくのです。
ここに紹介する3作品は、各作家それぞれが独特な表現の境地に達した結果といえますが、そのいずれもが共通して、瞑想ともいえるほどの内省的なたたずまいを見せていて、しかも、それらが決して晦渋なものとならず、観るものを静かにつかみ放さないような色気を発するのです。声高な自己主張を押し付けるわけではなく、現代美術の「流行」とも無縁といえるこれらの作品は、それぞれ独自のあり方で、私たち・・・
ホームページ
http://www.momat.go.jp
展覧会問合せ先
03-5777-8600(ハローダイヤル)
会場住所
〒102-8322
東京都千代田区北の丸公園3-1
交通案内
東京メトロ東西線 竹橋駅 1b出口 徒歩3分
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03-5777-8600(ハローダイヤル)
東京都千代田区北の丸公園3-1
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