宮入一門とは、人間国宝宮入行平刀匠(1913-1977)の師匠栗原彦三郎門下の天田昭次(人間国宝)・宮城昭守と行平の弟子たちのことです。同会は行平刀匠の子息小左衛門行平氏を会長とし、孫弟子から曾孫弟子まで30人からなります。このたびの展覧会は、それら刀工各人の最高傑作と自認する作を選んで一堂に展示しようとするものです。
現代は日本刀の用の必要性は失われましたが、美を作り出そうとする意識は強く、技術的には高度な域に達していると思われます。宮入刀匠は用の面をかなり重視して作られていましたが、その弟子たちは何を継承し、また創造を発揮しているかを顕彰し、明日への糧となれば幸いです。