今年の夏の「こどもとおとなの美術入門」のテーマは「色」です。
自然の中に存在する色、人工的に作成された色など、世の中には数限りない色があります。また象徴的な意味を込めた印として、区別を明確にするものとして、昔から色は様々な用途で用いられてきました。そして現代の私たちにとって、色は、例えばインテリアや衣服など身の周りの物を選択する時に、欠かすことのできない判断材料となります。同じように美術作品の鑑賞においても、視覚を通して人間の内面に直接訴えかける色は、作品の印象を決める上で重要な要素の一つにあげることができます。
そうした「色」をテーマとする今回は、ある一つの色が印象的な作品をはじめとして、色の組み合わせによる視覚効果を追究した作品、多数の色を用いることで作品の力強さや勢いを感じさせる作品など、色について考えることのできる平面・立体作品を約40点ご紹介します。中には、鑑賞する人が参加することによって、色が変化してゆく作品なども展示されます。
なお本展覧会は、子どもだけでなく美術になじみのない大人の方にも美術鑑賞への敷居を低く感じてもらい、より多くの方が美術に親しみ、美術と出会う機会となることを目指し、「色」という身近な切り口により開催するものです。
また今回は、誰もが気軽に参加できるワークショップも会場内で実施いたします。
[出品作家] 靉嘔、秋岡美帆、天利道子、伊庭靖子、今井俊満、大塚泰子、押江千衣子、小野田賢三、木村忠太、駒形克己、志村ふくみ、白髪一雄、菅井汲、山口薫、李禹煥、カレル・アペル、ジョセフ・アルバース、アンディ・ウォーホル、ニルス・ウド、アンソニー・カロ、フランク・ステラ、ヘルベルト・ハマック、サム・フランシス、ブリジット・ライリー、モーリス・ルイス