横浜市金沢区富岡に位置する慶珊寺は、旧名を「宝龍寺」といい、江戸時代初期に領主であった旗本・豊嶋氏により、「慶珊寺」と改名・中興された真言宗御室派の寺院です。また近世以前は、鎌倉時代以来の古社として知られる富岡八幡宮の別当寺でもありました。このたび同寺に伝来する文化財のうち、仏像を中心に展示いたします。
鎌倉時代末期の十一面観音菩薩坐像は、かつて鶴岡八幡宮十二坊に伝来し、仏師院誉により制作されたもので、いわゆる宋風の仏像を代表する作例として知られています。また、近年の調査で確認された阿弥陀如来立像や銅造阿弥陀如来像は、平安時代後期まで遡るもので、慶珊寺が並々ならぬ由緒を持つ古寺であるkとを裏づけました。
ぜひこの機会に、普段は公開されることのない、仏像を中心とする慶珊寺の文化財をご覧ください。