タイトル等
高田敬輔と小泉斐
~近代商人が美術史に果たしたある役割~
会場
滋賀県立近代美術館
会期
2005-04-23~2005-05-29
休催日
月曜日
開催時間
午前9時30分から午後5時
入館は午後4時30分まで
観覧料
一般:900円(700円)
高大生:650円(500円)
小中生:450円(350円)
※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金
主催者
滋賀県立近代美術館 企画展示室・常設展示室1
概要
高田敬輔(たかだ・けいほ。延宝2(1674)~宝暦5(1755))は、現在の滋賀県日野町出身の、江戸中期の画家です。

高田敬輔については、名古屋の文人画家・中林竹洞(ちくとう)の著書『竹洞画譜』において「蕭伯(白)・敬甫(輔)は画体いやし」と記されているとおり、奇想の画人・曽我蕭伯(そが・しょうはく)と並び称される存在であり、時には蕭伯の師とも言われてきました。過去の展覧会においても、こうした認識のもとに高田敬輔は紹介されてきました。

敬輔は、狩野山楽(かのう・さんらく)・狩野山雪(さんせつ)・狩野永納(えいのう)に継ぐ、京狩野(きょうがのう)の画家、狩野永敬(えいきょう)のもとで絵を学びました。師の没後は京都の名刹・仁和寺(にんなじ)門跡に重用され、幕府のある江戸への進出もはかって中央絵師として名をあげる一方で、故郷に戻って弟子を育成しました。弟子たちの中には関東に店をもつ日野商人も含まれ、彼らがまたそれぞれの地で敬輔の画法を伝えました。下野国(現在の栃木県)の茂木(もてぎ)に店を持つ醸造業の島崎雲圃(うんぽ)、その弟子で黒羽(くろばね)藩の御用絵師となった小泉斐(こいずみ・あやる)は、その代表格と言えましょう。

本展覧会では、山雪・永敬ら京狩野の画人たちから敬輔へ、また敬輔から雲圃、斐へと続く流れを、敬輔との関連で注目される画僧・古■(こかん。■は石へんに間)や、門下の月岡雪鼎(せってい)や、曾我蕭白らの作品も交えながらたどります。近江出身の一絵師が中央で活躍し、再び地方に回帰してゆく姿を浮かび上がらせると同時に、関東とネットワークをもつ近江商人が、小泉斐や江戸文化人サークルの育成に果たした役割をも明らかにしたと思います。

なお、本展覧会は栃木県立美術館との共同企画ですが、両館の出品作品には重複しないものもあります。
会期中、作品の展示替えを行います。前記(4月23日(土)~5月8日(日))と後期(5月10日(火)~29日(日))では、展示作品が一部異なりますのでご注意下さい。
ホームページ
http://www.shiga-kinbi.jp/
展覧会問合せ先
代表077-543-2111
会場住所
〒520-2122
滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
交通案内
●公共交通機関をご利用の場合

JR琵琶湖線(東海道本線)「瀬田駅」からバス「滋賀医大」行きにて「文化ゾーン前」下車、徒歩約5分。
(バスは瀬田駅前1番乗り場から「帝産湖南交通バス」が、2番乗り場から「近江バス」が発着しています)

瀬田駅はJR京都駅から普通列車で約17分、JR大阪駅から快速列車で約46分。
新快速列車は停まりませんのでご注意下さい。

●タクシー利用の場合

「瀬田駅」から約15分(美術館の入り口まで乗り入れできます)。
(帰路のタクシーは、エントランス受付裏の公衆電話から依頼すれば、美術館の通用門前まで乗り入れてもらうことができます)
なおタクシーは文化ゾーン北ゲートからは入れません。
美術館入口まで入る場合は約1キロ先の東ゲートまでう回しますので、ご注意下さい。

●自家用車をご利用の場合

名神・新名神高速道路経由の場合:草津田上インターから約5分
文化ゾーン駐車場3か所 (約320台収容可能、無料)
ホームページ
http://www.shiga-kinbi.jp/
滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
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