福島県会津坂下町に生まれ、福島市とその近郊で少年期を過ごした玉川信一(1954- )は、東京教育大学で油彩画を学び、二紀展を主な舞台に活躍する洋画家です。
1977年、23歳の時に二紀賞を受賞、1985年、31歳の時に安井賞展で佳作賞を受賞するなど、早くから高い評価を得、堅牢な絵肌と力強い画面構成によって、現代に生きる人間像を真摯に表現し続けてきました。
近年では、鉛板や布地を画面に取り込んで大胆なコラージュを行ったり、植物的なモティーフを前面に押し出したりと、さらなる表現の展開を試みて注目されています。
この展覧会では、新作3点を含む代表作76点によって、玉川信一の初期から現在にいたるまでの芸術の世界をご紹介いたします。