日頃、誰もが履いている靴。そんな日常的なものが、ヤン・ヤンセンの手に掛かると魅力的なオブジェに変わります。ヤン・ヤンセンは1941年にオランダで生まれ、靴工場の仕事をしていた父親の関係で、幼い頃から靴のデザインに親しんできました。彼の作る大胆なデザイン、カラフルな色彩の靴は欧米で高い評価を得ています。例えば、世界的に流行した「バンブー・シューズ」や「ハイヒール・スニーカー」、「プラットフォームソール」など、靴好きの方なら一度は目にしたことのある個性的なデザインは彼が生み出したもので、それらは世界的に大流行しました。また、シャルル・ジョルダンやクリスチャン・ディオールなどの著名ブランドのフリーランスデザイナーとしても活躍するなど、シューズデザインの世界で高い評価を得ています。ただ歩くだけのものではなく、彼のように創造性と機能性に富んだ靴を生み出した人はいなかったと言ってもいいでしょう。
今展は日本で初めてのヤン・ヤンセンの展覧会となり、この40年間に発表した靴130点を公開します。