いわき市出身の彫刻家北郷悟の古典を開催します。
北郷は、1953年いわき市植田町に生まれました。大学入学後彫刻の道を歩み始めて以来今日まで、一貫して彼は、テラコッタという技法をベースにひとのかたちのリアリズムを追求し続けています。多様な表現と価値観があふれる現代において、何がリアルであるのか。かたちとは何か。近年の北郷の彫刻は、人体以外にもテーブルなどの日常物を構成に取り込み、かたちを成り立たせる内側にだけでなく、かたちの存在を意味づける外側にも―つまり周囲の空間にも目を向けています。
今回の展覧会では、彼の近作を中心に初期作品もあわせたおよそ50点の観点により、この30年近くの歩みの中で彼が試行し追求してきたリアリズムのありかたとゆくえを問います。