琵琶湖周囲の水辺移行帯(陸域と湖域の境界で帯状の広がりを持った領域)は、かつて多くの人々と生き物が互いに関わりあいを持つ豊かで多様な場所でした。しかし、最近では湖岸道路の開通、内湖の干拓・埋め立て、あるいは圃場整備事業によって多くの水生動物が姿を消しつつあり、また時代とともに人と水辺の生き物との関係も薄れつつあります。
本発表会では、本館学芸員が水辺で暮らす人々や生きものたちの様子について、これまで研究してきた成果の一端を発表します。その中で、参加者自身が身の回りの自然と私たちの生活の中に、新たな価値を発見することを期待するものです。