人々が生きる上で「心の支え」や「よりどころ」にしてきたもの。生まれ育ったふるさとの情景や自然、信仰、そして音楽など、人それぞれかたちは違っても、誰しもが心のなかに持っているものといえるでしょう。本展では当館が所蔵する作品から、自身もクリスチャンであった小磯良平が描いた聖書の挿絵原画32点を下絵とともに展示するほか、笠間出身の山下りんによるイコン画をごらんいただきます。
神社仏閣や教会などの祈りをささげるための場所を描いた作品や、山などの自然や茅葺き屋根の古民家といった日本の原風景を描いた作品を展示いたします。また音楽は古くから人々の心を慰めてきたことから、笠間ゆかりの歌手・坂本九の写真や長渕剛の絵画作品などミュージシャンに関連する作品を紹介します。国や民族、宗教が違っても、人の祈る心や故郷を想う心に違いはありません。さまざまな困難に直面している今の時代にこそ、見つめてみてはいかがでしょうか。