タイトル等
リアル(写実)のゆくえ
現代の作家たち 生きること、写すこと
会場
新潟市美術館
会期
2022-11-29~2023-01-29
休催日
月曜日、12月27日[火]~2023年1月3日[火] 〈2023年1月9日[月・祝]、10日[火]は開館〉
開催時間
午前9時30分~午後5時
〈ただし、観覧券の販売は午後4時30分まで〉
観覧料
一般1000(800)円/大学・高校生800(600)円/中学生以下無料
〈カッコ内は前売料金(一般のみ)、20名以上の団体料金、リピーター割引料金(本展観覧券の半券提示で本展2回目は団体料金に割引)、あっちも割引料金(2022年度以降の新津美術館企画展観覧券提示で団体料金に割引)〉
※会期中は、本展の観覧券で「コレクション展」も観覧可
※障がい者手帳・療育手帳をお持ちの方は無料(受付提示)
※前売券販売所:セブン-イレブン、インフォメーションセンターえん(メディアシップ1F)、シネ・ウインド、新潟市美術館、新潟市新津美術館〈10月下旬発売予定〉
主催者
新潟市美術館
協賛・協力等
制作協力:NHKエンタープライズ中部
概要
◎幕末から明治初めにはやった生人形の迫真の技は、当時の日本人はもとより、来日した西洋人にも大きな衝撃を与えました。明治二十年代に滞日した人類学者C.H.シュトラッツは「解剖学の知識もなしに強い迫真性をもって模写することもできる」生人形師の力量に感嘆しました。また、彼は、生人形が理想化も図式化もされず、ありのままの姿であることにも着目しています。◎高村光雲も幼い時に松本喜三郎の生人形の見世物を見ています。後年、彼は西洋由来ではない写実を気付かせた存在として、松本喜三郎をはじめとする生人形師を敬慕しています。◎ここで重要なのは、写実表現はそもそもこの国にあったということです。江戸期の自在置物や鋳金は高い技術により、対象を精巧に再現しています。写実は洋の東西を問わず追求されてきたと見るべきでしょう。ただし、西洋の文化受容により新たに「美術」という言葉が生まれると生人形や置物は、その定義から外され、長く美術史の表舞台からは姿を消すことになります。しかし、対象を生きているように、あるいは寸分たがわず写し取りたいという意欲は存続しました。それは、細部への過剰なこだわりや「もの」に命が宿るという非西洋的なアニミズムも大きく作用していると思われます。このような心情が根底にあり、その表現方法として新たに西洋由来の写実技法が加わったとみることができます。これは既存の写実の方法や感性を上書きする、もしくは書き替える作業であったことと思われます。◎今また写実ブームが到来しています。現代の作家も対象に没入することにより生々しさを帯びた作品を生み出しています。そこには先祖返り的な要素も見受けられます。これは旧来の伝統的な写実が息づいている証です。連綿と続く写実の流れが、いわば間歇泉の様に、息吹となって彼らの作品を介して噴出しているのです。また、彼らの作品の中には近代的なもの土着的なものが拮抗し、新たな写実を模索している姿勢も見出せます。このような傾向は、高橋由一まで遡ることができます。◎本展は、松本喜三郎らの生人形、高橋由一の油彩画、明治期の金工作品を導入部して、現代の絵画と彫刻における写実表現を検証するものです。西洋の文脈のみではとらえきれない日本の「写実」が如何なるものなのか、またどのように生まれたのか、その手がかりを探ります。◎出品作家:【彫刻】松本喜三郎、安本亀八、室江吉兵衛、室江宗智、高村光雲、関義平、須賀松園(初代)、平櫛田中、佐藤洋二、前原冬樹、若宮隆志、小谷元彦、橋本雅也、満田晴穂、中谷ミチコ、本郷真也、上原浩子、七搦綾乃 【絵画】高橋由一、本田健、深堀隆介、水野暁、安藤正子、秋山泉、牧田愛、横山奈美
イベント情報
◎開催中の催し:①アーティストトーク「生人形と近代の彫刻―リアルさとは何か日本彫刻の特異点」 12.10[土] 14:00~16:00 講師:小谷元彦氏(本展出品作家、美術家・彫刻家)/②美術講座1「「リアル」の来し方―江戸の写実表現」 12.24[土] 14:00~15:30 講師:菅沼楓(当館学芸員)/③美術講座2「彫刻ゲン論―現実・幻影・原理―」 2023.1.21[土] 14:00~15:30 講師:藤井素彦(当館学芸員)/[①~③とも]申込不要、聴講無料、定員80名(先着順)、会場:新潟市美術館2階講堂 ※感染症対策として、ご来場の際に氏名・連絡先の提供をお願いいたします/④担当学芸員によるギャラリートーク 12.18[日]、2023.1.9[月・祝] 両日とも14:00~(30分程度) 要当日観覧券
ホームページ
http://www.ncam.jp/exhibition/6975/
会場住所
〒951-8556
新潟県新潟市中央区西大畑町5191-9
交通案内
[バスをご利用の場合]
以下いずれも 新潟駅前万代口バスターミナルから
・ 【観光循環バス】
「朱鷺メッセ先回り」または「白山公園先回り」乗車約30分→バス停「新潟市美術館入口」下車→徒歩約3分

・ 【C6 八千代橋線】
乗車約16分→バス停「西堀通八番町」下車→徒歩約5分

・ 【B1 萬代橋ライン (BRT)】など
乗車約10分→バス停「古町」下車→徒歩約12分 (約860m)
※一番便数が多いです。
※「古町」から【C6八千代橋線】または【C5西堀通線】入船営業所行に乗り継ぎもできます。

[タクシーをご利用の場合]
・ 新潟駅万代口から乗車 (約10分)

[自動車をご利用の場合 (駐車場有り)]
1. 磐越自動車道、新潟中央ICを降り、桜木ICへ (新潟中央ICより約25分)
2. 昭和大橋を渡り、新潟地方裁判所手前を右折、西堀通を直進
3. ホテルイタリア軒過ぎ、ガソリンスタンド(出光)のある信号を左折、250m
ホームページ
http://www.ncam.jp/
新潟県新潟市中央区西大畑町5191-9
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