創設130周年を迎える静嘉堂は、美術館のギャラリーを世田谷岡本の地から、丸の内お濠端の重要文化財建築、明治生命館(昭和9年〈1934〉竣工)1階へ移転いたしました。
開館記念展第1弾となる本展は、静嘉堂が所蔵する7件全ての国宝を始め、茶道具・琳派作品・中国書画や陶磁器・刀剣などの選りすぐりの名宝を、新たな建築空間に合わせ4つのテーマで展観するものです。
昭和初期の代表的な近代洋風建築の、大理石を多用した重厚な建築美の中、高い天窓から自然光が差し込むホワイエ※を取り囲むように向き合う4つの展示室で、作品は互いの美を響かせあい、皆さまをお迎えいたします。
明治20年代の半ば、岩﨑彌之助は丸の内で三菱のオフィスビル街建設計画を進めながら、その一角に「ミュージアム」なるものを造りたいと願いました。100年を超える創設者の夢が今、花開きます。
※ホワイエ:中央部の吹き抜けロビー