由緒ある事任(ことのまま)八幡宮
千年を超える由緒と歴史を有する事任八幡宮は、古くは『延喜式神名帳』に「己等乃麻知神社」と記され、『枕草子/225段』に「ことのままの明神いとたのもし」として紹介されるなど言葉のままに願いが叶う社として現在に至るまで多くの人々の信仰を集めてきました。
今回、神社のご協力を得て、今日まで神社に伝わる約2000点もの資料の中から、近世以降のものを中心に初公開します。神社造営や祭礼関連をはじめとする多岐にわたる資料からは、パワースポットとしての側面だけではなく、地域社会の中心として存在した神社の姿を見ることができます。
日坂宿周辺の歴史と文化
東海道の三大難所の一つ「小夜の中山峠」の西麓に位置する日坂は、江戸時代、東海道五十三次の宿駅に制定され、多くの浮世絵版画に描かれました。小夜の中山は平安時代、西行が「年たけ てまた越ゆべしと 思ひきや 命なりけり 小夜の中山」と詠んだ場所としても有名です。
浮世絵版画と文人たち
また、本展では日坂ゆかりの文人たちをあわせてご紹介します。浮世絵版画とともに、江戸後期から明治にかけて活躍した文人たちの優れた作品をどうぞお楽しみください。
本展が、豊かな歴史と文化を有する事任八幡宮と日坂宿周辺に対する親しみと理解を一層深めていただく機会となれば幸いです。