北大路魯山人は研ぎ澄まされた感性とあふれる創作意欲で、書画や陶芸など幅広い分野で制作活動を行った稀有の芸術家です。また美食家としても知られ、高級料亭「星岡茶寮」を運営し、料理の分野においても大きな革新をもたらしました。魯山人は60年にわたる芸術活動の歩みの中で、陶芸家の初代須田菁華、京都の宮永東山など多くの人々との出会いによって才能を開花させました。本展では魯山人の「出会いと美の変遷」をテーマに、書・篆刻・漆芸などを展示し、書家・篆刻家として世に出た「食客時代」、料理人そして陶芸家として活躍する「星岡茶寮時代」「星岡窯時代」の3つの時代を通して、魯山人の美の変遷をたどります。